
ケルン大聖堂は1248年に着工されたが、1560年に資金難などの理由で工事は一次中断された。300年あまりの空白の後、1880年にようやく建設工事は終了した。完成までに600年あまりの歳月がかかったことになる。 |
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中断した工事の再開のきっかけとなったのが、行方不明になっていた、この西側双塔部分の設計図の発見だった。1814年のことである。工事中断の空白が逆に、純粋なゴシック様式の大聖堂を残すことにつながったのである。双塔の高さは150mを超える。 |
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ケルン大聖堂は、1万平方mに及ぶステンドグラスに飾られている。12世紀に始まったゴシック様式の建設技法は、大聖堂内に窓を大きく作ることを可能にし、荘厳な宗教空間を演出していった。 |
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内陣奥に置かれた聖遺物を安置した聖棺。12世紀にケルンにもたらされた「東方三博士」の遺骨がケルン大聖堂の聖遺物である。この最遺物がケルン大聖堂の存在をヨーロッパ中に知らしめたのである。 |
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