高知東生さんインタビュー

Q台本を読んだ感想は?

伝説の女スリ“白魚のお里”という女性が登場するお話なんですけど、すごくおもしろいと思いました。私、こういった刑事ドラマにはあまり縁がなかったんですけど、お里さんという人物もしっかりと描かれているし、刑事さんたちと上手く絡んだら楽しいドラマになるんじゃないかと思いました。女スリの役というのも、めったに出来る役ではないので(笑)、撮影に入るのが楽しみでしたね。

Q今回演じられる木村里枝という女性はどんな人物でしょうか?

写真

小さいときに親に捨てられて、家庭や家族というものとは縁遠い環境で育って、たまたま引き取ってくれたおじさんがスリだったので、自然とその道へと入ってしまったという女性です。生きるすべというものが、スリという道しかなかったんでしょうね。
それから何度も警察のお世話になるんですけど、ある刑事との出会いが全うな人生を歩むきっかけとなり、家族も出来るんですけど……これ以上はタネ明かしになってしまうのでここではナイショにしておきます。

Qそんな里枝を演じる上で気をつけたポイントというと?

まずは、けっして暗くならないようにということでしょうか。不幸な生い立ちでスリを生業にしている女性なので、すごく苦労をしてきたと思うんですが、そんなことはおくびにも出さずカラッとした感じで生きてきたというように見えればと、明るく見えるように演じようと努めていました。
それと、お里さんは一年前に脳卒中を患っているという設定で、過去の記憶が不明瞭になるというシーンも描かれるので、そのあたり「大切なことも忘れてしまう」ことに対してのお里さんの感情の現れ方は気をつけたところです。

Q撮影中の現場の印象やエピソードなどはありますか?

そうですね、ロケではいろんなところへ行きましたね。埼玉県の川越でもロケをしたんですけど、私、川越へ行くのは初めてでして、古い蔵や良い雰囲気の路地が残っていたりとびっくりしちゃいました。また、街の人たちがすごく親切で、「これ食べてください」って、お菓子などいろんなものをいただいちゃいました(笑)。こんなところに下町の風情が残っているんだなって、すごく楽しかったです。それと、スカイツリーも今までは遠くからでしか見たことがなかったんですが、スカイツリーのすぐ下で撮影もしたので、しっかり見てきました。
佐々木蔵之介さんや福士誠治さんは、今回初めてお会いしたんですけど、気さくにお話させていただけたので、撮影の合間も楽しかったです。
それと、スリの役は昔に「東芝日曜劇場」でやったことがあって、実は2回目なんですけど、今回はスリを実演して説明するというシーンもあったので、資料をいただいて事前に練習をしておいたんですよ(笑)。

Q第4話の見どころというと?

小さい頃から苦労をして、たくさん警察のお世話になってというおばあさんのお話ですが、安積班の人たちとのふれあいを通して、人情話やヒューマンドラマとして描かれているので、まずはそこを楽しんでいただけたらと思います。