2017年1月21日 夜9時〜
私たちの祖先にあたる現生人類 クロマニョン人の実像が、最新の調査によって、次々に明らかになっています。中でも謎を解く鍵を握るのが、洞窟に描かれた動物画などの壁画。今回、番組では洞窟壁画を研究する新進気鋭の古人類学者ジェネビーブ・ボン・ペッツィンガーさんに密着。彼女が注目したのは、美しい動物画ではなく、これまで見過ごされてきた不思議な図形。ヨーロッパ中の洞窟の図形を調査し、人類史の常識を覆す衝撃的な仮説を発表。今、世界の注目を集めています。ジェネビーブさんは、どんな発見をしたのでしょうか?彼女を取材したミステリーハンターの坂本三佳さんにお話を伺いました。
これまで「世界ふしぎ発見!」では、さまざまな遺跡や歴史的建造物などを取材してきましたが、今回は年代のケタが違いました。数千年でも遥か昔ですが、今回番組でご紹介するのは数万年前の人類の痕跡です。ですから最初は人の生活も景色も、動物の皮の服を着てマンモスを追いかけているような漫画の世界でしかイメージできませんでした(笑)。ですがスペインとフランスでいくつかの洞窟壁画を実際に見て、またジェネビーブさんの研究内容を教えて頂くうちに、旧石器時代の人たちは現代人と同じような人、と感じるようになりました。
少年時代にあのラスコーの壁画を発見し
世界を驚かせたシモン・コエンカスさん
ジェネビーブさんは、壁画に描かれた‘図形’に注目しました。ラスコーを代表とする古代壁画では、動物などの絵に関心が集まりますが、ジェネビーブさんは絵にはあまり関心がないようでした(笑)。この図形のような、記号のようなもの、はっきりとわかるものもありますが、暗い洞窟の中で見つけるだけでもけっこう大変なのです。ただのシミにも見えますし(笑)。また肉眼では見えないけれど、写真をPCで解析した時に見つかったものもあるそうですから、現代のハイテクがあってこその研究なのかもしれません。ジェネビーブさんは、ヨーロッパ各地の洞窟を調査し、共通の‘図形’があることを突き止めました。詳しくは番組でご紹介していますが、もしそれらの‘図形’に何らかの情報が秘められているとしたら、まさしく大発見です。終始明るく、パワフルなジェネビーブさんでしたが、「もっと詳しく解明してみせるわ」と力強くおっしゃっていたのが印象的でした。私も期待しています!
「ジェネビーブさんにスペインの北部にある
洞窟を案内して頂きました」(坂本さん)