2012年12月8日 夜9時~
王様の誕生日を祝うパレードもとても素敵でした。取材したのは残念ながら本番ではなくリハーサルでしたので王様はいらっしゃらなかったのですが、本番と同じ衣装を付けていたのでその素晴しさはよくわかりました。マイナー調でたおやかな音楽、おもちゃの兵隊さんを思わせるような美しくちょっとキュートな衣装、仏教とヒンドゥー教の神が混在している荘厳な船、タイの魅力がギュッと詰まっていて心に響く感動がありました。
美しい船の先端を飾るのもやはりヒンドゥーの神!
クメール王朝が支配している時代に建てられたピーマイ寺院
参道には7つの首があるというヒンドゥー伝説のヘビが
「日本のヤマタノオロチみたいですね」(諸岡さん)
プレアビヒアは今も領土問題が解決していないこともあってほとんど外国人観光客を見かけない世界遺産です。現在はカンボジア領ということになっていますが、タイも領有権を主張しています。そしてかつてポルポト派の軍事拠点になっていたという遺跡の周辺にはまだ地雷原もあります。また遺跡にも撃ち落とされたヘリや大砲などが近年まであったそうです。今はそういったものは取り除かれているものの、遺跡の修復や整備はまだほとんどされていません。でも私にはそれが新鮮で、むしろ崩れた部分に目がゆき今も印象に残っています。有名な世界遺産は整備されていて当時の雰囲気を感じることができますが、まだほとんど手つかずのプレアビヒアでは時の流れを感じることができ、それもまたいいものでした。
諸岡さんの背後は地雷原…
そして現在はほとんどが崩壊していますが本殿の先は断崖絶壁になっていて、そこからの眺めが圧巻でした。プレアビヒアの本殿は600メートルの断崖の上にあるのです。そこから見渡すとどこまでも平原が続いています。そしてどんな宗教かは関係なく、とても神聖な場所だと感じました。