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BACK NUMBER #653 2019.1.26 O.A.

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菊池雄星(27)夢舞台のメジャーへ・契約交渉の舞台裏に密着
2019年、ポスティングシステムで最大7年・120億円の条件でメジャーリーグと契約を結んだプロ野球選手がいる。菊池雄星(27)だ。菊池にとって、メジャーのマウンドは高校時代からの夢だった。その喜びを入団会見の場でもすべて英語のスピーチで語った。
菊池がメジャーを夢見るようになったのは高校1年生の時。彼はまだ無名の花巻東の2番手投手だった。菊池にとって日本のプロ野球よりも先に抱いた夢だった。メジャーを目指す思いが菊池を大きく成長させる。3年生になりエースとして出場した甲子園での活躍だ。春の選抜大会では、球速150キロ台を連発して岩手県勢初の準優勝に導き、夏の大会でも圧巻の投球を披露してチームをベスト4に導いた。するとその投球に注目度は高まり、国内全球団とメジャー8球団が獲得の名乗りを上げた。大きな選択を迫られた菊池は周囲の反対もあり、高卒でのメジャー挑戦を断念し日本球界入りを決断した。高校生投手としてドラフトで最多の6球団に指名され、西武に入団、日本一の投手を目指した。
即戦力として期待された入団1年目、菊池に大きな試練が訪れる。開幕直後に肩を故障、1軍のマウンドに立つことも出来なかった。その後も、幾度となく肩や肘の故障に苦しむシーズンを繰り返すこととなった菊池。そんな中で、メジャーへの夢など口にする事など出来なくなっていた。そんな彼を奮い立たせるきっかけとなったのは、高校時代から交流のあった代理人・ボラスの存在だった。彼に誘われ、初めてメジャーの試合をスタジアムで観戦。目の前で繰り広げられる熱戦を目の当たりにし、心の奥底に閉ざしていたメジャーへ情熱が再び燃え上がった。メジャー挑戦が認められる結果を出す。その思いを胸に菊池は専属トレーナーを4人も雇い、ケガに負けないようにするための肉体改造に挑んだ。
2016年シーズン、ついに菊池は覚醒する。プロ7年目で自身初の2ケタ勝利。翌年、球速158キロをマークして自らが持つ左投手日本人最速記録を更新、最多勝・最優秀防御率の2冠を成し遂げ、誰もが認める日本人ナンバー1サウスポーとなった。大きな壁を突破した菊池は、来る日のために始めたことがある。それは英語の勉強だ。英会話学校に通いながら、シーズン中も毎日机に向かった。そして、2018年シーズンには14勝をあげチームのリーグ優勝に大きく貢献、遂に球団からメジャー挑戦を認められた。
2018年12月に入り正式なポスティング申請、菊池自身も米国・ロサンゼルスに渡った。しかし、なかなか菊池の元にオファーの声が届かなかった。実績のある大物選手たちの交渉が進まず、移籍市場の動きが遅れていたのだ。すると交渉期限終了の13日前、待望のオファー届いた。オファーは、多くの日本人選手を獲得の経験があるシアトルマリナーズからだった。代理人からオファーの内容説明を受ける菊池、初めて経験するアメリカでの契約交渉。菊池は、このオファーを保留として各球団の最終オファーを待った。代理人も必ず他の球団からもオファーが届くと確信していた。代理人は、菊池をメジャーに売り込む為に100ページ以上もある資料を用意していた。その中で一番のセールスポイントとしてあげたのは、菊池のストレートの平均球速147.3キロであること。左腕先発投手は27歳以下ではメジャーで9人のみというデータだ。陣営の予想どおり、その後、最終的には6球団からのオファーがあった。そして、交渉期限終了まで3日と迫った2018年12月30日。代理人が各球団の契約条件・戦力分析をして菊池に最終提案をした。最初にオファーのあったマリナーズからの最終条件提示を受けることだった。『最低契約年数4年。延長された場合、最大7年120億円』最初の提示額より10億円以上も上乗せされていた。そして2019年1月3日、菊池は正式契約のためマリナーズの本拠地球場を訪れていた。マリナーズGMと,一つ一つ細かな契約内容を再確認していく。そして契約書に菊池雄星のサイン。遂に12年越しの夢をかなえた瞬間だ。日本人ナンバー1左腕・メジャーリーガー菊池雄星(27)の誕生だ。
メジャーでの2019年シーズン、更なる進化を果たして“エース”と呼ばれるような活躍を期待したい。
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