バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #503 2015.12.26 O.A.

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魔裟斗×山本“KID”徳郁 過酷なトレーニングに密着
反逆のカリスマ・魔裟斗と神の子・KID。格闘技界の人気を二分していた2人が激突したのは、11年前の大晦日。それは、死闘と呼ぶに相応しい戦いだった。まずKIDがダウンを奪うと、続いて魔裟斗がダウンを奪い返す。互いのプライドが激突。魔裟斗が判定で勝利したこの試合は、NHK紅白歌合戦を上回る瞬間最高視聴率、31.6%(ビデオリサーチ調べ)。今も格闘技界で語り継がれる、伝説の一戦だ。その二人が、11年の時を経て、再び大晦日に相いまみえる。過酷なトレーニングを続ける2人の壮絶な日々に密着した。
魔裟斗が現役生活にピリオドを打ったのは6年前、30歳の時。その戦績は驚異の63戦55勝。引退の前年、K-1チャンピオンに返り咲き、ファイターとしてピークを迎えてリングを後にした。その後魔裟斗は、スポーツ番組の司会に抜擢されるなど、第2の人生を歩いていた。そんな彼が、なぜスポーツ選手が復帰をするのかについて語った。
『普段の日常では決して味わうことの出来ない充実感』
『自分が一番輝ける場所』
これを魔裟斗は追い求めていたのかもしれない。6年ぶりに訪れた現役時代を過ごしたジム。グローブやヘッドギアなど、ジムワークに必要な道具をこの日のために購入した。引退しておよそ6年。ジムでの練習など、全くやっていなかった魔裟斗のトレーニングが始まった。まずは現役時代のトレーナー相手にミット打ち。さらにキック。魔裟斗の体はかつてを知るトレーナー達が驚くほどの動きをみせた。現在36歳の魔裟斗は、引退後も体を動かさずにはいられず、週6日ランニングを続け、現役時代には全くやることのなかったウエイトトレーニングも続けていた。練習を始めて2ヵ月。トレーニング中の魔裟斗の表情は、現役時代と変わらないものになっていた。しかしなぜ6年ものブランクを経て、再びリングに上がろうと思ったのか?その最大の理由は、現役時代にはまだ誕生していなかった、2人の娘の存在だという。父として負ける姿を見せたくない。最後の戦いは、魔裟斗にとって絶対に負けられない戦い。魔裟斗の戦闘モードは、日々色濃くなっていった。この日は6年ぶりのスパーリング。相手は、4つ年下の現役バリバリの格闘家だ。魔裟斗が、ダウンを奪う。しかし現役時代、鉄壁のディフェンスを誇っていた魔裟斗が、いとも簡単にパンチを浴びている。6年のブランクで、ファイターの本能とも言うべき危機察知能力にズレが生じているという。ブランクはもう1つ。それは体力測定で発覚した。心拍数を上げた状態で、最大酸素摂取量を計測。一般的に、酸素摂取量が多いほどスタミナがあると言われるこの検査で、魔裟斗の数値は現役時代から著しく落ち込んでいた。現役時代、驚異のスタミナで試合終盤に相手を倒してきた魔裟斗。6年のブランクは、そのスタミナと、鉄壁のディフェンス力という2つの武器を奪っていた。大晦日まであとわずか。魔裟斗はかつての武器を取り戻すべく、週4日ものスパーリングを敢行した。
そしてその魔裟斗と戦う神の子・山本“KID”徳郁。同じ相手に2度も負けられない。超攻撃的なファイトスタイルで、格闘技界のカリスマとして、君臨したKID。そんな彼は38歳になった今もなお、世界最高峰の格闘技団体・UFCで、現役ファイターとして戦い続けている。しかし今回の一戦は、非常に難しい戦いになる。キッドはそう感じていた。魔裟斗との体重差はおよそ10kg。さらに試合は総合格闘家のKIDには不慣れな、K-1ルールで行われる。そんなKIDが、魔裟斗対策として向かったのはタイ。訪れたのは、数々のムエタイチャンピオンを輩出する、11年前の魔裟斗戦の前にも訪れた名門ジム。KIDは、このタイでの合宿で、毎日15kmのランニング。そして、彼にとっておよそ10年振りのK-1ルールに対応するために、元ムエタイ王者の名トレーナーの下で、徹底したトレーニングを続けた。KIDは、ムエタイならではの技術を着々と習得していた。そして今回の対戦に、或る強い思いを抱いていた。
『日本の格闘技界を盛り上げたい』
魔裟斗を倒す万全のトレーニングをタイで続けたKID。その眼差しには、かつてのギラギラとした輝きが蘇り、自信に満ちあふれていた。
一方魔裟斗は、KIDとの決戦を目前に控え、練習は鬼気せまるものになっていた。しかし、言葉とは裏腹に、充実感に満ちているように見えた。
6年のブランクを経て、一夜限りの再戦を決意した魔裟斗(36)。そして、格闘技界を盛り上げるために、魔裟斗を迎え撃つ、山本“KID”徳郁(38)。どんな勝負が繰り広げられるのか、今年の大晦日はこの2人から目が離せない。
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