バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #447 2014.11.22 O.A.

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横浜DeNA2014シーズン激闘の記録
3年間で実に40%以上も観客動員数を増やしている驚くべき球団・・・それが横浜DeNAベイスターズ。DeNAは今年5位に沈んだものの、観客数は年々増え続けている。その原動力となっている男こそ、監督・中畑清、60歳だ。
中畑は、2012年、横浜DeNAの監督に就任。
目指すは横浜DeNAファン全員の悲願、CS進出。しかし…中畑の前に大きな壁が立ちはだかった。
就任1年目の横浜DeNAは、首位から41ゲームもの大差をつけられ、5年連続の最下位。さらに2年目は、投手陣が踏ん張りきれず、結果5位に沈んだ。
なかでも、横浜DeNAが最も勝ち星を献上した相手こそ中畑のかつての古巣、巨人だった。
そして、2014年シーズンが開幕。しかし、横浜DeNAは、巨人戦いきなり4連敗。
チームが自信を失いかけていた中で中畑監督だけは、この連敗の中に、一筋の光を見いだしていた。
入団1年目のピッチャー、三上朋也、25歳。中畑は彼のマウンドでの度胸を買って、入団一年目の三上を守護神に抜擢したのだった。
そして迎えた今季5度目の巨人戦。
中畑監督は、三上を初めて守護神としてマウンドに送った。すると、試合が巧く運び、見事勝利した。
今シーズン初めて、巨人戦での勝利を掴み取ったのだ。
その後、三上は巨人戦13試合に登板し、6セーブ。
防御率はなんと0。巨人キラーとして、チームに欠かすことのできない存在となった。
そして10月3日、この日の試合に勝利し、横浜DeNAの巨人戦、勝ち越しが決定。
今シーズン、リーグ優勝を果たした巨人に勝ち越したのは横浜DeNAだけだった。
新戦力が次々と結果を出し、成長する一方で、中畑は、監督就任直後から常に変わることなく選手たちに言い続けてきたことがある。
「とにかく最後まで諦めない」
負けが続き、チーム内にすこしでも諦めムードが漂い始めると中畑は、すぐに選手たちを集め、ゲキを飛ばした。「ファンの為に、決してあきらめるな」という思いは、選手たちの心に深く刻まれていった。今年、CS進出は、ならなかったものの、
中畑監督の諦めない野球の魅力はファンの心にもしっかり届いていた。
今シーズンの戦いを終えた中畑は、自分の一番のファンだという人のもとへ向かった。
中畑監督が訪れたのは、2年前、59歳の若さでこの世を去った最愛の妻、仁美さんが眠る場所。
病に倒れても、いつも自分の事を気に掛け、応援してくれたかけがえのない存在だった。
空からいつも見守ってくれている仁美さんに中畑は、来季に懸ける決意を語った。
確かな手ごたえを胸に勝負の来シーズンに挑む中畑監督。
横浜スタジアムで彼が宙に舞うその日こそ、中畑のもう一つのバース・デイになるだろう。
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