バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #432 2014.7.12 O.A.

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田中将大の消える魔球…全米が絶賛した投球術
日本のエースは、世界のエースになれる。
現在12勝、最高峰の舞台でも、その実力を見せつける、田中将大。
1年目にして、選手間投票で史上初の1位を獲得し、オールスターに選ばれた。強打者たちをねじ伏せる、圧巻の投球。それは、ある1つのボールに支えられている。バッターの視界から、突然ボールが消えてしまう魔球。それだけではない。そこには勝つための恐るべき田中の戦略がある。日本が生んだ大エース、そのピッチングの神髄に迫る。
今や、日本の野球選手にとっても、憧れの舞台になったアメリカのオールスターゲーム。そんな夢の舞台に、今年(2014年)、メジャー1年目で選ばれたのが、ニューヨーク・ヤンキース、田中将大、25歳。初めて挑んだメジャーで、田中は、素晴らしいピッチングを繰り広げている。そこには田中の恐るべき戦略が秘められていた。それは、消える魔球とも呼ばれる、スプリット・フィンガー・ファストボール。
ある日の対カブス戦。7番から始まる下位打線に、田中のスプリットがさく裂した。相手が、手も足も出ないほどの圧巻のピッチングを見せつけ、3者連続三振。8回を投げ、無失点、打たれたヒットはわずか2本、10個の三振を奪い、ねじ伏せた。
そして、昨年度のワールドチャンピオンであるレッドソックスに田中が初めて挑んだ試合。田中にのしかかる重圧は計り知れなかった。しかし、得意のスプリットで、7回1/3を投げ、7奪三振。レッドソックスの強力打線を2点だけに抑えた。マウンドを降りる田中に敵地ボストンのファンが拍手を贈る。それは、ホームとアウェーがはっきり別れる、メジャーの応援では、極めて異例のこと。日本からやってきた田中というピッチャーの驚くべき才能がチームの垣根を越え、アメリカに認められた瞬間だった。
メジャー8戦目となった、メッツ戦。この試合田中は、ピッチングの神髄を見せつけた。メッツの4番、グランダーソンとの最初の対戦。1球目、2球目とスプリットを投げ、スプリットが狙われていることに気づいた。すると、その後のピッチングをがらりと変え、、ストレート勝負。バッターを戸惑わせ、次こそ来るぞと匂わせながら、ストレートを投げ続けた。結局、スプリットは1球も投げず、全てストレートで打ち取った。田中はこの試合、持っている変化球を全て披露。しかも全ての球種で三振を奪った。メジャー8戦目にして、異次元レベルを見せつけた田中。この試合、許したヒットはわずか4本。8つの三振を奪い、メジャー6勝目を見事完封で飾った。それは、日本のエースが世界のエースになるかもしれない、田中の底知れぬ力を全米が実感した試合だった。
現在、メジャートップタイの12勝を挙げ、早くも、新人王候補と囁かれる、田中将大。ケガという残念なニュースが飛び込んできた。だが、勝利へあくなき執念を見せる田中なら、野球の歴史を塗り替える、もう1つのバースデイをいずれ達成してくれると信じている。
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