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インタビュー 第二回 内野聖陽さん(市川安男 役):後編

——妻・美佐子を演じる常盤貴子さんと共演して

素敵すぎました!(笑)
常盤さんは去年もお仕事をご一緒させていただいて、そのときも夫婦役を演じましたが、そのときも常盤さんから「やす」と呼ばれる役でした。今回は、泣きたくなるほど幸せな夫婦になった途端に他界してしまうという、なんとも悲しすぎる劇的な1話なのですが、常盤さんが1話で美佐子を素敵に好演してくださって、自分の中での美佐子像は常盤さんのイメージしか思い浮かばないくらいに強烈に優しい妻を演じてくださいました。
その後のシーンで、ヤスの家には美佐子の遺影が置いてあるのですが、見るだけでグッとくるくらい、素敵な奥さんを演じてくださって本当にありがたかったですね。1話しか出てこないけれど、今後の僕ら父と子に影響を与え続けるであろう母ちゃんでした。

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——アキラの子どものころについて

そりゃもう…。子役はもう自由人、野生児ですから(笑)。
オーディションでものすごい人数のなかから選ばれた天才子役たちが集結しているんですよ。本当に可愛らしくて、見ているだけで食べちゃいたくなるような子達ばかりでした。しかし、子役はいろんな面で大人の縮図がそこにあるって感じで、勉強させられましたね。彼らには邪気が無い。その分説得力がすごいんだけれども、同じことを2度できることはまれなんです。疲れてくれば素直にだれるし、何度もテストを繰り返せば芝居の鮮度が落ち、どツボにはまる(笑)。これは、多かれ少なかれ、大人の俳優にも当てはまることで、「いい芝居をするには一発勝負、一本勝負でやらんといかんなぁ〜。」というのを教えてくれる。大人のプロの俳優はそこへの持っていき方を知っているが、子供たちは自由奔放。だから、大人が導き方を間違うと大変な目にあう(笑)。いろんな意味で勉強させてもらいました。子役ちゃんたちには。
けれど、なんだかんだ言って、見ていただくとわかりますが、とにかく彼らには理屈抜きのすごさがあって、素敵なアキラくんたちです。見れば吸い込まれますよ!

——撮影現場の様子

1話の監督は、『ROOKIES』『JIN―仁―』といろんなヒットドラマを作り出してきた平川雄一郎監督ですが、カット数(1シーンの中の映像の数)がとても多い監督さんなのです!ロケの時には、「撮りきれるか、否か!?もう日没だぞ!」みたいなこともよくあります(笑)。夕日になってくるとペースが速くなってきて(笑)、もう凄まじいスピードで毎日撮影をしています。でも、平川監督だけでなく、その他の回の監督さんたちも本当に丁寧に微細なディレクションを与えてくださるので、非常に嬉しい現場ですね。

——『JIN』のスタッフが再集結!

優秀なスタッフたちです。気心も知れていますし、大船に乗ったつもりでやらせていただいています。そして、みなさんとても勤勉!今回、昭和の時代背景があるので、昭和の匂いを出すのに美術スタッフが特に大変。少しでも平成時代のものがあったりすると、「だめでーす!」とババーッと片づけて、昭和時代のもので隠しているんです。すごいですよね。とにかく働き者です。

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——昭和から平成への成長期の時代背景については。

原作は昭和30年代ですが、ドラマでは40年代、10年ずらして始まっています。右肩上がりで、経済成長を遂げた時代の男たち女たちは、どういう人間なんだろうと、その時代を生き抜いた母に聞いてみたり…。すると、「いい時代だったよね。上を向いて夢を見てたというか、もっと成長できると思っていた時代。」と言うんですね。そういう人たちのパワーを表現したいな、と自分の中でも思っています。日本がしゃかりきになって働いていた働きバチの時代がうまく出るといいですね。小さなことにこだわらず「これだ!」と思うことに突き進む感じを今回は演じる上で大事にしています。

——みなさんへメッセージをお願いします。

この『とんび』は、人とのつながりの素敵さ、“人への思い”がたくさん散りばめられた作品です。
今を生きる人たちに、なにか人に思いを伝える“ストレートな感じ”が伝わればと思っています。私自身は、ヤスの『無様でも必死に親であろうとする姿』に心打たれたので、そう言う、賢くない、立派でもない、むしろ劣等生に近い男が繰り広げる親子の凸凹物語を思う存分楽しんでほしいと思っています。
見ごたえのある作品になると思います。ご家族で見るもよし、恋人と見るもよし、ひとりで見るのもよし。
思いを込めて作っていますので、ぜひ日曜9時にはTBSを見てほしいです!