6月開幕
6月24日(日本時間25日0時)には日本中が注目するロシアワールドカップ・グループリーグ(以下、W杯GL)H組第2戦の日本対セネガル戦が行われるが、その3時間後に行われる同組のポーランド対コロンビア戦も日本の命運に影響を与えるため注目の一戦だろう。
ポーランドは代表最多得点記録を保持する世界的なストライカー、ロベルト・レバンドフスキを擁しているが、コロンビアも同じく代表最多得点記録を保持するラダメル・ファルカオに加え、前回W杯得点王のハメス・ロドリゲスも擁しており、拮抗した戦いが予想される。
一見、勝敗予想が困難なカードに思えるが、法則に照らし合わせれば自ずと勝利チームが浮き上がってくる。コロンビアはアルゼンチン人監督のホセ・ペケルマン氏を招聘して以降、この8年間で欧州勢と7度対戦。
勝敗の内訳はセルビア、ベルギー、ギリシャ、スロベニア、そして、フランスの計5ヵ国に勝利を収め、オランダとスペインにはドローを演じている。いずれも欧州を代表する強豪の面々だが5勝2分の無敗、さらに、7試合中6試合が敵地ヨーロッパでの対戦というオマケつきだ。
また、この無敗劇には選手で唯一ハメス・ロドリゲスが全試合に出場。つまり、この師弟関係が実現して以降、コロンビアは欧州勢に対して抜群の相性を誇っている。ちなみに、両者が代表入りする前は欧州勢に対して3連敗中だった。
もうひとつ、コロンビアに有利な法則を挙げると、過去のW杯で6月24日に行われた南米勢対欧州勢の試合は南米勢が3戦全勝。1958年W杯準決勝ブラジル対フランス戦、1978年W杯3位決定戦ブラジル対イタリア戦、そして前回W杯GLウルグアイ対イタリア戦でいずれも南米のチームが勝利を収めている。
順当にいけばH組の首位攻防戦になるであろう一戦だが、勝敗予想はコロンビア一択。南米最強の師弟コンビが東欧のシード国を退けるだろう。
ポーランドの敗戦を止めるにはこの男のゴールが必要だ。
なぜなら、ヤクブ・ブワシュチコフスキが得点を決めた代表戦では全19試合で無敗を維持。
母国の守り神だ。
ホセ・ペケルマン監督が代表に就任して以降、コロンビアは欧州勢に対して7戦無敗。
アルゼンチン代表監督時代を含めても、国際大会で欧州勢に負けたことはない。
<サッカーコラムニスト 宝田雅樹>
写真提供:アフロ
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