バンキシャ

男子

Vol.02

“スマートバレー”の柱

2013年9月2日 (月)

5月にゲーリーJAPANが始動して、4か月になろうとしています。
この期間、選手たちはもちろん、取材する僕たちにとっても驚きの連続でした。
“スマートバレー”を掲げる全日本初の外国人監督、
ゲーリー・サトウの指導や強化方針は、
“ニッポンバレーの常識”とされてきたものを、根底から覆したのです。

まず全体練習は、ゲーム形式の実戦練習に重点が置かれました。
今までは、サーブ・サーブレシーブ・スパイク・ブロックなど
プレー別、ポジション別のスキル練習がメニューの半分を占めていました。
しかしゲーリー監督になってから、個別練習の時間は全体の2~3割程度。
彼の狙いは何でしょうか?

「ブロックやレシーブがないスパイク練習で良いスパイクを打てても、
試合でポイントを獲れなければ意味がない。
ラリー中、常に変化するシチュエーションの中で、一人一人の選手が素早く
的確な状況判断を身に付け、それに合ったプレーができるような
チームにしたい」

つまりゲームの中で培われたプレーこそ本物のスキル。
能力があってもそれを実戦で活かすのは、
優れた状況判断があってこそなのです。
それが、ゲーリーが言う“スマートバレー”の柱の一つでもあります。

ゲーリーの強化策は、一つ一つのプレー、それぞれのポジションごとに
新たな課題を与えています。
選手の中には「今まで教わってきたことと、まるで違う」ことに
チャレンジしている人も少なくありません。
ニッポンバレーの常識を覆す、ゲーリーJAPANの改革については、
これから何回かに分けて書いていこうと思っています。

チームは今日、世界バレーアジア最終予選の大会宿舎がある、
名古屋に入ります。初戦は5日、カタール戦です。

バンキシャ:K・S

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