2月4日放送
森からの警告

日本の国土のおよそ7割は森林。日本はまさに森の国だ。

かつて森は、私たちにとってのスーパーマーケットであり、ガソリンスタンドであり、ホームセンターだった。人々は街に通勤するのではなく森に通っていた。そして、その森で食材や木材、燃料材など、色々なものを享受してきた。

だが、今、森は様々な問題を抱えている。森は放置され、不健全になった。クマやイノシシ、シカなどによる獣害や、土砂崩れのリスクも高まっている。これらは、森から私たちへの警告と言えそうだ。

警告は他にもある。コナラなど広葉樹が次々と枯れる“ナラ枯れ”だ。かつて薪や炭に使っていた、いわゆる「薪炭林」だったところで、“ナラ枯れ”が広がっている。

こうした森の不健全さの原因の一つは、私たちが森を利用しなくなったこと。そして、森で作業しながら、森を見守る「守り人」たちが減り続けていることだ。

このままでいいのか。ナラ枯れ、獣害、土砂崩れ…。森の危機は私たち人間社会にまで迫っている。私たちは「森からの警告」に、今こそ耳を傾け、行動を起こさなければならない。取材を進めると、健全な森づくりを目指して実際に動き始めた人々がいた。

製作:TBSテレビ
ディレクター:川上敬二郎