時事放談 トップページ 毎週日曜あさ6:00〜6:45
過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 

「こんな激しいのはいない」 (10月12日)

半藤:私は予算委員会の様子を見てたんですね、テレビで。この方は「不勉強だなー」と思いましたねえー。率直に言って。それで、困るとみんな「大臣に任せる」「大臣の言うとおりだ」でしょ。要するに自分では頭に入っていないんですね。

御厨:今までの総理にいましたか。

半藤:今までにもいたことはいたんでしょうが、こんな激しいのはいない。これでは国民にメッセージが伝わりませんね。一般財源化ぐらいは例えば「これぐらいのことは考えてる」と言えると思うんですよ。細かい数字は別としましても。それすらも。

御厨:言えないんですよね。

番組ではここにきて自民党の長老までが相次いで政界再編の必要性を言い出し始め、そのことは国会の「ねじれ現象」に真正面から向き合おうとしない情況の深刻さを浮き彫りにしていた。


「第一党の争覇戦」 (9月28日)

中曽根:選挙をして第一党であるなら、例え少数の第一党であっても国民が支持してるというかたちになります。だからまず第一党の争覇戦というのが第一の問題点。第二は自民党が勝ったという場合に単独で過半数が取れない。そうするとやはり公明党の皆さんにお願いして、連立で過半数を取ろうとする。

次に民主党が第一党になった場合。そして参議院も民主党となるわけだが、やっぱり第一党になった以上は「第一党に首班を与えよ」とそういう、いわゆる議会政治のルールみたいなものはあると。その時には公明党や、その他の皆さんと手をつなぐように努力されるでしょう。第一党になったものが多数を工作して、それを成立される。そういう議会的規律というものを崩してはいけないと思いますね。

政界再編で、今でも記者仲間で話をすると「しかしあれはすごいね」と話題になるのは後藤田氏が会長を務めた自民党の「政治改革大綱」だ。自民党の文書(1989年5月)でありながら、「この(中選挙区)制度における、与野党の勢力も永年固定化し、政権交代の可能性を見出しにくくしている。こうした政治における緊張感の喪失は、議会においては政策論議の不在と運営の硬直化をまねくなど、国民の視点でなされるべき政党政治をほんらいの姿から遠ざけている」と言い切っているのだ。政界再編の仕掛け人でならす武村氏は番組で当時を振り返った。


「あれから10年以上。やっと…」 (2008年10月5日)

武村:ご承知の通り世界でもこんな長い間、政権の座についている政党ってありません。共産主義の国は別として選挙やってる国はだいたい長くて10年ぐらいでガラガラと野党に政権交代してます。そういう意味では「自民党は立派だ」と、数十年も政権の座についてきたんですから、褒めて良いし、それはその通りなんですが、それにしてもマンネリ化してる。癒着の関係は頭で分っていても変えられない。

後藤田先生が自民党の中で政治改革の議論をしているときに「武村君、自民党の政治改革大綱という文章に政権交代という言葉を入れよう」とおっしゃってね。自民党自らが政権交代のために政治改革をやるべしと書いたんです。それが通ったんです、総務会で。あれから10年以上経ってます。やっと政権交代の時がきたかなという、そういう意味の印象があります。

さらに、塩川氏は政界再編について踏み込んで、自民党が一議席でも民主党に負ければ自民党が3つの党に割れるとの見通しを図を書きながら披露し(○と□と△を書き出したときにはびっくりした)た。それに応じて武村氏は、その一つが、あの93年の「新党さきがけ」旗揚げ以来の盟友である園田氏らのグループの新党になる可能性に触れた。

ページ |