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2024317日放送

クジラの谷 〜 4000万年前は海!砂漠にクジラの化石

放送内容

哺乳類であるクジラは長年、どうやって海に進出したのか論争となっていた。見た目は完全に脚は無く、証拠となる化石も見つからない。エジプトの首都カイロの南西150kmほどにある砂漠地帯で見つかったのがその確たる証拠「脚のあるクジラ」の化石の発見だった。それだけではない、他にもそこが豊かな海だった証として多くの海生生物の化石が見つかったのだ。「クジラの谷」と名付けられ、考古学的重要性から世界遺産となった。

クジラがいた海

荒涼とした砂漠地帯で見つかったのは体長20mほどもあるバシロサウルスの化石。あたりは丸い奇岩が立ち並ぶ。発掘されたバシロサウルスの化石は97体にもなった。彼らが生きた4000万年ほど前、ここには浅い海が広がり子育てに最適な環境だった。

写真:放送内容

脚のあるクジラ

クジラの谷にUFO型の博物館がある。その入口に展示されているのが「クジラの脚」である。完全な全身骨格が見つかったバシロサウルスにはなんと後ろ脚があった。退化していたとはいえ50cmほどの脚があったのだ。進化の過程を知るうえで大発見だった。

写真:放送内容

最強の捕食者

その後の研究により、徐々にバシロサウルスの生態もわかってきた。他の海生動物の骨に付いた歯型がバシロサウルスのものと一致。強靭なアゴと鋭いキバを使って襲って食べていたのだという。つまりバシロサウルスは当時、最強の捕食者だったのである。

写真:放送内容

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