放送内容
南アフリカとレソト王国にまたがり、南北1000kmも連なる山脈がある。「竜の山」という意味を持つドラケンスバーグである。その北部にあったのは、黒い溶岩が長い年月で削られて生まれた高さ1000mの断崖が作り出す絶景。南部には、丘に奇岩がいくつも立ち並ぶ不思議な風景があった。そしてここに住んだ狩猟採集民が描いた貴重な絵も残っている。ドラケンスバーグは自然・文化の両方の価値が認められた複合遺産である。
落差947m!アフリカ一の滝
マロティ=ドラケンスバーグ公園の北部にアフリカ一の滝があるという。その滝を目指して標高3000mの山頂を目指した。たどり着いた山頂は平らな湿地になっていた。そして、目もくらむような段崖に落差947mの巨大な滝があったのである。
空から見る奇岩地帯
南部に行くと景色は一変する。なだらかな丘の上に奇岩がたくさん並んでいるのである。それらを空から見てみると、マッシュルーム型、アーチ状、人工のテラスのようなものなど様々。それらはこの地にかつて流れていた大きな川の流れによるものだった。
古代人の赤い絵
奇岩のあるエリアにはところどころに赤い絵が残されている。それは4000年ほど前から周辺に住んだ古代人が描いたものだった。そこには狩猟採集民だった彼らの生活、草原の動物を狩る様子が描かれている。これによって複合遺産となったのである。