放送内容
クロアチアのドゥブロヴニク旧市街は「アドリア海の真珠」とも呼ばれる、絶景の都市。海洋国家ヴェネツィアやオスマントルコとの海上交易によって16世紀に最盛期を迎えた。一周わずか2kmほどの小さな町だが、海側から山側まで、ぐるりと囲まれ、入り口は4つに限られている。紺碧の海に臨む、赤い屋根の町。「ドゥブロヴニクを見ずして、天国を語るなかれ」と謳われる美しい都市だ。
海に突き出した交易都市
ドゥブロヴニクは町を丸ごと砦にすることで、他国の侵略をはねつけ自治を保った。城壁は高いところで25m。4つの入り口は夜になると閉じられていた。町の中心にある大通りでは交易品が売買されていた。
12kmの大水路
海に面した半島を改造して今の姿になったドゥブロヴニク。町には川がなく、真水を供給するために全長12kmもの大水路を引いた。背後の山岳地帯にある水源は、今でも盛大に水を噴き出している。
白い黄金が支えた!貿易都市
小さな都市が莫大な富を得たのには、もう1つ理由がある。町から35km離れた入り江にある塩田だ。古代ローマ時代にさかのぼる塩づくりの地をドゥブロヴニクは領地とし、財源の3分の1を確保していたのだ。