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2020621日放送

ドゥルミトル国立公園 〜 ヨーロッパ最後の秘境

放送内容

モンテネグロ北部にあるドゥルミトル国立公園。ヨーロッパで最も深い谷を有するタラ峡谷、そして、この峡谷に沿って、かつてヨーロッパの大部分を覆っていたクロマツの原生林が広がる。氷河期に形成された300以上の湖沼が点在し、原生林を流れるエメラルドグリーンのタラ川は、バルカン半島最後の清流と言われる。世界的にも珍しいドゥルミトル山脈の褶曲地形は、ここが「ヨーロッパ最後の秘境」と呼ばれるに相応しい象徴である。

ヨーロッパで一番深い谷

タラ川の川面から高さ1300メートルの断崖、ヨーロッパで最も深いタラ峡谷だ。グランドキャニオンにも匹敵する峡谷は、隆起した石灰岩の山を大量の雨や雪解け水、さらに石灰岩の内部を通った水が加わり、砂礫を押し流した結果出来たV字谷である。

写真:放送内容

ねじ曲がった不思議な地層

2000メートルを超える峰が連なるドゥルミトル山脈を目指す。急勾配の上り下りが続くその先に待っていたのは、標高2523メートルの最高峰ボボトフ・クック。その周囲の地形は、プレートがぶつかり合って生まれ、世界でも珍しい不思議な褶曲模様を描いた。

写真:放送内容

氷河がつくった黒い湖

公園内には様々な色の氷河湖が点在している。湖面に映る木々の影にちなんで名づけられたツルノ・イェゼロ、黒い湖は最大のもの。最深部は50メートルにも及ぶ。湖の水は、伏流し、峡谷のタラ川にも合流する。

写真:放送内容

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