放送内容
イギリス南部にある、全長155kmも続く海岸が世界遺産。そこには、世界でも珍しい景観が広がっています。ひと続きの海岸に「白・赤・灰色」3色の断崖が並んでいるのです。全て、異なる時代にできた地層が剥き出しになったモノでした。他にも、イギリス最長の砂州や真ん丸の湾など、実に変化に富んだ地形が点在しています。また「ジュラシック・コースト」とも呼ばれ、太古の生物の化石が多く見つかることでも知られています。
3色の断崖のヒミツ
白い地層は、白亜という岩石からなります。6500万年前の白亜紀にできました。赤い地層は、2億年前の三畳紀の砂岩。灰色の地層はジュラ紀の石灰岩。異なる時代の地層が並んで見られるのは、地殻変動により地層が大きく傾いたためでした。
真ん丸の湾のナゾ
真ん丸の湾が生まれたのは、硬さの違う3種類の地層が並んでいるためでした。かつて川が流れていた場所に、海水が入り込み硬い地層に挟まれた軟らかい地層を削ったため、真ん丸の湾が誕生したのです。
黄金のアンモナイト
ジュラシック・コーストでは、非常に珍しい黄金に輝くアンモナイトの化石が見つかります。黄金に輝くのは、特殊な条件下で化石になったためでした。他にも、全長約7mのイルカのような大型の爬虫類や、首長竜の化石も発掘されています。