特集

注目の!ボン世界遺産委員会 現地リポート

6月28日より、第39回世界遺産委員会がドイツのボンで行われています。その模様を世界遺産のスタッフが現地からレポートしていきます。 レポートは到着次第、特集ページにアップしていきますのでお楽しみに!

委員会報告8 ブルゴーニュもシャンパンも世界遺産に!
7月4日(土)

今日、審議が予定されていた「明治日本の産業革命遺産」は日韓の協議がまとまらないため、翌日に延期になりました。どうなるのか、注目です。

一方、11件の文化遺産が怒涛の勢いで決まりました。

なかでもフランスは「ブルゴーニュのブドウ栽培の風土」、「シャンパーニュの丘陵群、家屋群、地下貯蔵庫群」のふたつが世界遺産に。すでに「サンテミリオン地域」、「ボルドー、リューヌ港」が世界遺産なので、フランスのワイン生産地、ボルドー、サンテミリオン、ブルゴーニュ、シャンパーニュとそろい踏みしたことになります。委員国からは「おめでとう!フランス。シャンパンで乾杯してください」といった祝辞が相次ぎました。

ブルゴーニュのブドウ栽培の風土
ブルゴーニュのブドウ栽培の風土

© Jean-Louis Bernuy

シャンパーニュの丘陵群、家屋群、地下貯蔵庫群
シャンパーニュの丘陵群、家屋群、
地下貯蔵庫群

© Michel Jolyot/Association Paysages du Champagne
Author: Michel JOLYOT

登録決定後のフランス代表団
登録決定後のフランス代表団

その他も一気に、ご紹介しますと・・・・・

中国の「土司の遺跡群」。土司とは、中国の歴代王朝が周辺の少数民族を統治するために作った制度(土司という称号を与える)で、その関連遺跡群です。
イランの「スーサ」。アケメネス朝ペルシャの首都だった古代都市です。
同じくイランの「マイマンドの文化的景観」。遊牧民の生活と、それが作った景観です。

土司の遺跡群(中国)
土司の遺跡群(中国)

© Management Office of Laosicheng Tusi Domain

イランの古代都市スーサ
イランの古代都市スーサ

© ICCHTO

マイマンドの文化的景観(イラン)
マイマンドの文化的景観(イラン)

© Maymand Cultural Heritage Base
Author: P. Karamnejad

「シンガポール植物園」は、シンガポールにとって初めての世界遺産となりました。
韓国の「百済史跡地区群」。日本も「全面的に支持する」と委員会で表明し、世界遺産入りしました。
モンゴルの「大山ブルカン・カルドゥンとその周辺の神聖な景観」。かのチンギス・ハンも関係がある聖地です。

シンガポール植物園(シンガポール)
シンガポール植物園(シンガポール)

© Singapore Botanic Gardens
Author: Nparks Official Photographer

百済史跡地区群(韓国)
百済史跡地区群(韓国)

© Baejke Historic Sites Nomination Office
Author: Seo Heun-kang

大山ブルカン・カルドゥンとその周辺の神聖な景観(モンゴル)
大山ブルカン・カルドゥンとその周辺の神聖な景観(モンゴル)

© B. Tsogtbaatar

デンマークもふたつの世界遺産が決まりました。「モラヴィア教会の入植地クリスチャンスフェルド」と「シェラン島北部のパル・フォルス式狩猟の景観」。
そして、この日、最後に決まったのがトルコの「ディヤルバクルの城塞とヘヴセル庭園の文化的景観」です。

モラヴィア教会の入植地クリスチャンスフェルド(デンマーク)
モラヴィア教会の入植地クリスチャンスフェルド(デンマーク)

© Kolding Kommune
Author: Annemette Løkke Berg

シェラン島北部のパル・フォルス式狩猟の景観(デンマーク)
シェラン島北部のパル・フォルス式狩猟の景観(デンマーク)

© Ib Welling
Author: Ib Welling

ディヤルバクルの城塞とヘヴセル庭園の文化的景観(トルコ)
ディヤルバクルの城塞とヘヴセル庭園の文化的景観(トルコ)

© Diyarbakır Metropolitan Municipality
Author: Mehmet Masum Suer

明日は、「明治日本の産業革命遺産」が現地時間の15時(日本時間22時)から審議が始まる予定です。

プロデューサー 堤

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