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2015年6月28日放送 4K特別編 「イタリア王国 最初の都」 サヴォイア王家の王宮群(イタリア)

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全編を4K撮影した初めての『世界遺産』地上波放送

イタリアの古都・トリノの世界遺産「サヴォイア王家の王宮群」。トリノは19世紀、イタリアが統一王国になったときに最初の首都がおかれた街で、初代イタリア国王となるサヴォイア王家の拠点。王家の威勢を示すべく王宮の建設や都市の整備が行なわれ、「イタリアのパリ」とも称された。優美にして絢爛豪華なこの世界遺産を、フルハイビジョンの4倍の解像度を誇る高精細4Kで撮影、その美しさを余すところなく番組化した。

『世界遺産』を4Kで撮る

『世界遺産』は、1996年の番組スタート当初より、最高品質の映像で世界遺産を記録し放送し続けてきた。今回、全編4Kによる初めての地上波『世界遺産』の撮影が、イタリア・トリノで行われた。

『世界遺産』は、第41回(2014年度)放送文化基金賞の個人・グループ部門放送文化賞を受賞しました。これは放送20年目を迎えた『世界遺産』の長年の取り組み、特に最新技術を駆使し、番組の質の向上に挑戦し続けたことが評価されたものです。
『世界遺産』の更なる挑戦として、全編4K撮影による地上波放送を行います。
その第一弾がイタリア・ミラノの世界遺産「サヴォイア王家の王宮群」。19世紀に統一されたイタリア王国の王家=サヴォイア家の華麗な王宮や宮殿を、4K撮影ならではの高精細な映像で記録し、ハイビジョンに変換して放送します。

4Kで撮影された天井装飾。天井画やシャンデリアの一つ一つの質感まで克明に記録されます。

4Kとは

ハイビジョンの4倍の解像度を誇る次世代の映像フォーマット。来年からBSでの4K試験放送が予定されており、2020年東京オリンピックに向けての普及拡大が計画されています。
今回は、全編を4Kで撮影・編集し、それをハイビジョンに変換して放送します。4Kで撮影した映像は、地上波番組として放送されても、より高品位で美しい映像をお届けできます。

トリノで4K撮影敢行

今回トリノでの4K撮影に向けて、最高品質の4K撮影機材を日本から持ち込み撮影を敢行しました。

Canon EOS C500

映画撮影用に開発された最高品質4Kカメラ。今回は4K60PによるRAW収録という最高画質での記録を行いました。ハイビジョンの4倍の解像度だけでなく、2倍のフレームレート、RAW収録による高い階調と鮮やかな色彩表現など、世界遺産が最高品質の映像で再現されます。

Canon XC10

発売されたばかりの最新鋭4Kカメラ。一眼レフと同等サイズにまとめられたコンパクトな4Kデジタルビデオカメラです。手持ちでも揺れないジンバルと呼ばれる装置に装着して、動きのあるアクティブな映像に挑戦しました。

Canon EOS-1D C

最高峰のデジタル一眼レフカメラでも4K動画撮影を行いました。とくにフルサイズセンサーと最新の超ワイドレンズとの組み合わせは、まるで高画質な写真が動き出したかのような新しい映像の世界を実現しました。

世界遺産の宮殿内に特別な許可をもらって大型クレーンを持込み撮影しました。

4K撮影を担当した轟カメラマン:
隅々までクリアーに見える4K映像は、カメラマンとして画の切り取りに気が抜けません。反面、ワイドアングルが活きて楽しくなります。又、フォーカスをどこに持って行くかによって映像表現が出来る楽しみもあります。
4Kにより、思った映像、空気感がそのまま表現出来る事、まるで写真が動き出したかのような感覚になります。 4Kの素晴らしい映像で綴った『世界遺産』を是非ご覧ください。