特集

2015年4月19日放送 「潜入! ガウディの3つの傑作」 アントニ・ガウディの作品群

バルセロナの目抜き通りに建つ集合住宅。建物全体が波打ったような外観で、バルコニーの手すりは絡み合った海藻のようなデザイン──ガウディは海をイメージして、この建物を設計したと言われています。柱と梁だけで建物を支える斬新な構造になっており、壁を自由に取り外して内部のレイアウトを変更できるという特徴もあります。現在も居住している世帯があり、他は博物館やレストランとして利用されています。

波打つデザインのマンション
世界遺産の住み心地は?

─最後は、カサミラですね。波打ったようなデザインが印象的ですね。

小澤:海をイメージしたと言われているファサードは、ものすごい存在感です。すべてが曲面でできていて、バルコニーの形も一つ一つ違います。屋上にある煙突に至るまで、独特のデザインで仕上げられています。

バルセロナの目抜き通りにそびえ建つ集合住宅、カサミラ。上空から見ると、中庭が2つあることがわかります。

─集合住宅ということですが、今も住人はいるのですか?

小澤:世界遺産ではありますが、現在も四世帯が居住しています。まさに「ガウディに住んでいる」という状態ですね。ここに50年住んでいるカルメンさんのお宅にお伺いして、取材させてもらいました。

カサミラの屋上に上がると、また独特の雰囲気があります。兵士のように見えるのは煙突たち。

─中に入った印象はどうでしたか?

小澤:窓が大きく、部屋の中はとても明るいのが印象的でした。上から見るとわかるのですが、建物は2つの中庭を囲むように建っていて、ガウディは奇抜なデザインの中でも採光に気を配っていたのです。

ベランダは一つ一つ形状が異なっています。ベランダの手すりは、海藻のように絡み合っています。

天井のデザインが美しい居室。窓が大きく、中は明るい印象です。家賃は意外に安いとか。

─50年も住み続けるということは、それだけ居心地がいい場所ということですね。「カサミラの今」の情報はありますか?

小澤:カサミラの中に2014年にオープンしたレストランを紹介しています。ガウディの色彩にインスピレーションを得たという「ガウディ風」料理も登場するので、楽しみにしていてください。

昨年、カサミラの中にオープンしたばかりのレストラン。
ガウディ風のメニューも用意されています。

おいしい世界遺産

バルセロナの冬の味覚

バルセロナ郊外のレストランで運ばれてきたのは、黒こげのネギの山。実はこれ、バルセロナの冬の名物料理で、地元で大人気なのです。いったいどうやって食べるのでしょうか?
番組で紹介しています。