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アンデスI「激走!7500キロの大山脈」アンデスII「列車でゆく天空のインカ帝国」

遥か遠くの南米大陸に日本の息吹を感じる

アンデスI「激走!7500キロの大山脈」アンデスII「列車でゆく天空のインカ帝国」

標高の高い場所に作られたインカ帝国の都市に続くインカ道は、断崖絶壁を通ります。
作った当時の苦労がしのばれる、険しい道のりです。

─一回目の放送ではダイナミックな南米の大自然が見られそうですね。第二回はどんな内容でしょうか?

天野:二回目は、そんな多様な自然の中で生まれた、多様な文明を紹介します。南米を代表するのは、やはりインカ文明です。番組では、その発祥について追っていきます。

─登場する世界遺産を教えてください。

天野:最も訪れてみたい世界遺産にも選ばれているマチュ・ピチュの歴史保護区のほか、インカ文明をつないでいたインカ道。そして元々の都だったクスコ市街地、そのルーツとなるティワナクとチチカカ湖、そしてインカ文明に滅ぼされたチャチャポヤ文化の遺跡があるリオ・アビセオ国立公園、さらにはスペイン植民地時代を象徴するウマワカ渓谷などです。

─一回目の放送で空間軸で南米の自然を紹介し、二回目の放送ではそこで育まれた文明を時間軸で追っていくということですね。今回、南米の世界遺産をまとめてご覧になって、どのような感想を持ちましたか?

天野:南米は、これだけ大きな大陸でダイナミック自然があり、物理的にも遠いので、日本からは縁遠い場所だと思われがちです。でも実際に訪れて取材し、そこに根付いている文化を俯瞰してみると、多神教であったり、自然に対する畏怖を持っていたりと、日本と同じモンゴロイドの文化であるということを強く感じました。その共通点の一端を、番組を通してお伝えできればと考えています。

アンデスI「激走!7500キロの大山脈」アンデスII「列車でゆく天空のインカ帝国」

旅行者にも人気の高い世界遺産、マチュ・ピチュは、インカ帝国の遺跡。まさに空中都市の様相です。

アンデスI「激走!7500キロの大山脈」アンデスII「列車でゆく天空のインカ帝国」

インカ帝国の首都でもあったクスコは、標高3400mにある都市。16世紀のスペインによる植民地化により、その後、独特の建築物などが建設されました。

アンデスI「激走!7500キロの大山脈」アンデスII「列車でゆく天空のインカ帝国」

インカ帝国以前に繁栄していたティワナクは、巨石文化でした。古代アンデスの聖地でもあったチチカカ湖には、インカ帝国が興ったとされる太陽の島があります。