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4月6日に放送される「シミエン国立公園(エチオピア)」から、新ナレーターとして藤原竜也さんが登場します。去る3月某日、TBSのスタジオにて最初のナレーションの収録が行われました。そこで今回は、藤原さんのTHE 世界遺産初ナレーションの一日を追ってみました。

この日の収録は、「THE 世界遺産」の番組宣伝スポットや1分ナビなどの、スタジオ撮影から始まりました。この映像には声だけでなく藤原竜也さん自らが登場します。収録の朝、スタジオに現れた藤原さんは、早速「THE 世界遺産」のナレーターになった意気込みや、4月にオンエアする番組のキャッチコピーなどの収録を行いました。初登場のシーンにもかかわらず、藤原さんは番組の雰囲気をよく理解している様子。落ち着いた語り口には早くも“藤原竜也が語るTHE 世界遺産”の趣が感じられました。
いくつかのパターンを撮影して、本人映像の収録は終了。その後はいよいよメインとなるナレーションです。
録音用のスタジオに入り、まずは台本の読み合わせを行います。いよいよ始まるという緊張感はあるものの、和やかな雰囲気で始まりました。
記念すべき最初の収録は、4月6日に放送される「シミエン国立公園」です。エチオピアの目を見張るような断崖絶壁と、そこに暮らすゲラダヒヒなど、不思議な動物たちの生態を描きます。事前に放送用の映像を見ていた藤原さんですが、ナレーションが入る前の映像を見て、にわかに緊張したと言います。「映像がすごくてもどういう内容なのかの説明が欠けていると、世界遺産の魅力がきちんと伝わってこないんですよね。この番組にとってナレーションはすごく大事な存在なのだなと思いました」と、自らの役目の大きさを再確認したようでした。

THE 世界遺産では、藤原さんが指摘したとおり、番組上でのナレーションの役割は相当大きなものです。藤原さんの声の魅力を最大限に生かしつつ、番組の雰囲気とうまく調和するポイントを探って、真剣なやり取りが続きました。担当ディレクターやプロデューサーの希望を採り入れながらも、藤原さんは自分のスタイルや思いもしっかり伝え、さらによくなるように調整を繰り返しました。自分でも納得いかない部分では、「スミマセン、もう一回やらせてください!」と、自ら録り直しを希望して、ひとつひとつのシーンを丁寧に編み上げていきます。サッとリクエストに応えて自在に声を操る藤原さんの声の演技には、舞台俳優として日ごろ鍛え上げてきた“現場での強さ”が垣間見えるように思いました。
この日は、「シミエン国立公園」のほかにももう1本収録を行い、朝から始まった収録は日が落ちるまで続きました。最後に予告や番宣スポットなどを録音し、ようやく終了。「お疲れさまでしたー」というあいさつの後、思わず「大変だけどやりがいありますね」と、素直な感想を漏らす藤原さんでしたが、スタッフともども満足そうな様子が印象的でした。
こうして試行錯誤の末に出来上がった「シミエン国立公園」のナレーションは、4月6日の放送でお披露目となります。アフリカの壮大な自然と希少な動物たちの姿を、藤原竜也さんの声でお楽しみください。