特集

今年一番の見所をお教えします!THE世界遺産 ベストショット2012

番組プロデューサーが語る、総集編のベストな見所!

見逃せない!ここが今年の世界遺産の見所の中の見所

―番組としては今年1年を通じて、伝えたかったテーマなどはあるのでしょうか?

テイデ国立公園テイデ国立公園
ワッデン海ワッデン海
キナバルキナバル

堤:地球の活動みたいなものが、地球のダイナミズムみたいなものが全体的にかなり色濃く出ているのかな、と思っています。例えば、火山活動が背景にある世界遺産がいくつかありました。カナリア諸島の「テイデ国立公園」、ドミニカの「モーン・トロワ・ピトン国立公園」もマグマが作った自然遺産と言えます。それから、氷河のダイナミズムもあります。カムチャツカは火山も氷河もありますし、アラスカとカナダの氷河地帯もそうです。氷河が地球の景色みたいなものを作り出しているんだな、というのがよくわかるんですよね。そのほかには、潮の満ち干きが景観を作り出している世界最大の干潟「ワッデン海」など、地球の自然のダイナミズムみたいなものは、かなり今年撮れているので、総集編でもそれを楽しんでもらえるのではないかと思います。

―堤さんが個人的に記憶に残っている世界遺産を教えてください。

堤:1つ挙げるとしたら、私はキナバルですね。小学生の頃、上野の国立科学博物館が大好きだったんですが、当時そこに、世界で一番大きな花、ラフレシアの実物大模型があって、子ども心に「なんて奇妙な植物なんだろう」と思っていたんです。そのラフレシアの実物を今回撮影することができて、しかも開花、咲く瞬間を撮ることができました。これは相当珍しい映像です。子どもの頃からラフレシア、というのはすごく記憶にあったのですが、それをちゃんと撮影することができて、しかも咲くところまで撮れたので、キナバルが一番印象に残っていますね。

―最後に、来年の「THE世界遺産」はどんな番組になりますか? 展望をお聞かせください。

堤:実は今年取り上げた国内の世界遺産は奈良と京都だけでしたが、来年は大きな話題があると期待しています。それは、6月にカンボジアで行われる世界遺産委員会で、富士山と鎌倉が登録されるかどうか、ということです。登録されたら2つの新しい世界遺産をすぐに見ていただけるようにと、番組スタッフはすでに準備を始めていますので、ぜひ注目してください。それ以外にも、今年よりさらに貴重なシーンや面白いものをお届けしますので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。