特集

第36回世界遺産委員会報告

6月24日より、第36回世界遺産委員会がロシアのサンクトペテルブルグで行われています。その模様を世界遺産のスタッフが現地からレポートしていきます。 レポートは到着次第、特集ページにアップしていきますのでお楽しみに!

委員会報告12 【会議八日目】
7月2日(月)

西アフリカ、マリ共和国で、イスラム過激派による世界遺産「トンブクトゥ」の破壊が行われていることに対し、世界遺産委員会は、破壊行為の中止を要請するとともに、そのためにマリに対する支援を行うことを決めました。
先週末も、会議中に議長が、「トンブクトゥ」への破壊行為を緊急報告するなど、今回の委員会で注目されていた件への対応です。

新しく世界遺産を決める審議が終わり、サンクトペテルブルグからモスクワに移動しました。
こちらの方が暖かく、夜になるのが早い。白夜のこの季節、サンクトペテルブルグでは、午前0時近くになっても、この明るさ。モスクワでは午後10時くらいには暗くなります。
「クレムリンと赤の広場」も世界遺産ですが、クレムリンも世界遺産委員会からもらった参加者のパスを見せると、タダで入ることが出来ました。サンクトペテルブルグ以外にも、ユネスコと世界遺産委員会の威光は届いています。
ただ赤の広場にあるレーニン廟は7月10日まで修理中とのことで、レーニンのミイラと対面することは出来ませんでした。残念……

世界遺産委員会レポート
午前0時近くのサンクトペテルブルグの
メインストリート
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クレムリンと赤の広場
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修理中だったレーニン廟

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クレムリン見学に先立って、ソニーのモスクワ・オフィスに行きました。ここはロシアだけでなく、旧ソ連に属していた各国をカバーするオフィスです。
例年、世界遺産委員会の会場で番組の映像展示を行っているのですが、機材を地元のソニーの支社・支店から借りているのです。が、今回はロシア側との折衝がもつれにもつれ、開幕直前まで機材搬入がどうなるのか決まりませんでした。
ソニーのモスクワ・オフィスもサンクトペテルブルグの支店も、いつでも搬入できるように柔軟かつ万全の構えで対応してくれ、最終的には当初の予定通りに映像展示をすることが出来ました。

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向かって右側が
ソニー、モスクワ・オフィスの長谷川さん

担当してくれたモスクワ・オフィスの長谷川さんは、「この国はギリギリまで決まらないことは多いんですよ」と泰然自若。モスクワに赴任して2年とのことですが、ロシアとの付き合い方がよくわかっている感じでした。
年に一度の世界遺産委員会、来年はどこの国のソニーにお世話になるのでしょうか。
今年の世界遺産リポートは、これでお終いです。読んでいただき、ありがとうございました。では、また来年!

プロデューサー 堤