特集

尾賀ディレクターインタビュー

コルシカ島のポルト湾周辺

―美しいサンゴはぜひ見てみたいです。ほかに見どころとなる映像はありますか?

尾賀:「マキ」という灌木群が登場します。マキとは特定の植物の名前ではなく、コルシカ島にある植物の総称で、さまざまな植物が入り交じったマキの香りは非常に強く、独特のものです。番組内では、マキから油を採取したり、酒を造っているジョセフさんという男性が登場します。マキと人との関わりはコルシカ島を知る上で重要な要素です。

コルシカ島のポルト湾周辺

―マキは人々の暮らしと密接につながっているのですね。マキの強い香りとはどれほどのものなのでしょうか?

尾賀:映像からは香りを感じてもらうことはできませんが、ナポレオンがフランス本土からコルシカ島に帰郷する際、海上でこのマキの香りを嗅ぎ、故郷が近いと感じた、という逸話が残っているほどなんですよ。

―最後に視聴者の方へメッセージをお願いします。

尾賀:コルシカ島は火山活動によってできた島で、独特の地形、生態系が陸海問わず広がっています。その最たるものが陸ではタフォニとマキ、海では珊瑚です。これらの映像をご覧になって、自然豊かなコルシカ島の魅力を感じていただければ嬉しいです。

世界遺産の歩き方

コルシカ島は食材が豊富。そのうち栗は特産品の1つとして扱われており、栗から作った珍しいビールを味わうことができる。また、栗を食べて育った野生の豚の薫製肉やハムなどの加工食品は人気の食材だ。