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アフリカ特集

アフリカ特集II ジャー動物保護区

Q:バカの人々は、精霊をどのように祭るのでしょうか?

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彼らの信仰の中で最も重要なのが「ジェンギ」という精霊で、生活のさまざま場面でジェンギは関わってきます。獲物が捕れたときは「ジェンギが与えてくれた」と言ったり、何かうまくいかないことがあったりすると「ジェンギのせいだ」とか、森で猛獣に教われそうになったときに「“ジェンギ!”と叫べば助かる」といったふうに彼らの生活の支えになっている神様なのです。取材では、ジェンギを呼び寄せるという儀式をわれわれに披露してくれました。ラフィアヤシの葉をまとったジェンギ役の人が、集落の人たちと一緒に歌いながら踊るのです。この歌と踊りの儀式は彼らにとって日常的な営みのようで、毎日夜中まで続きます。この様子も見所の1つなので、ぜひご覧になっていただきたいですね。

Q:最後に番組をご覧になる方へメッセージをお願いします。

カメルーンというと、日本人には少し縁遠い印象のあるかと思いますが、その独特な文化や、豊かな森を持つ世界遺産、さらにその中で自然と一体となって暮らすバカの人々の姿をお伝えすることで、サッカーに関する面以外のカメルーンに触れる機会になればと思います。ぜひご覧になってください。

世界遺産の歩き方

ジャー動物保護区は、カメルーンの首都ヤウンデの南東70kmにある。保護区内には、ツーリストのためのゲストハウスがあり、そこに泊まってバカの人の集落を訪れることができる。また、西部州フンバンは民族集団の1つ「バムン」の人々が多く住む街で、ここにはバムンの王の宮殿および王宮跡を使った博物館がある。この博物館では、仮面をはじめ、バムンの文化に対する知識を深められる。