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2015年11月1日放送
ケープ・フローラ植物保護区

世界でここだけ!天空の花園

大都市ケープタウンの背後にそびえる標高1085mのテーブルマウンテン。
ここで固有の植物がたくさん見られます。
山頂をめざし登っていくとさまざまな植物に出会いました。
陸の孤島となった山に咲く可憐な花々。
雲にかすむ天空に花園があったのです。

ストローで蜜を吸うアブ

ケープ・フローラの植物には生き物と独特な進化の道を歩んだものがあります。
6cmもの長い口を持つアブは、花の入口から6cm底にある蜜を吸います。
また、夜になると開く花はバターのような匂いを出して、夜行性のネズミをおびき寄せ受粉をしてもらうのです。

奇岩が生んだ1800種の花

高さ25mもの岩の塔をはじめ奇岩が並ぶエリアがあります。
すべて砂岩の層が風化してできたものです。
狭いエリアにも関わらずここには約1800種もの植物があります。
奇岩が生んださまざまな環境に植物は適応し、多くの種類に分かれていったのです。

日本の花屋の店先を飾る派手な花の多くが実は南アフリカ産の花です。キングプロテア、ピンクッション、極楽鳥花などなど。
19世紀、プラントハンター達がヨーロッパに持ち帰り世界中に広まりました。そのふるさとがケープタウンの周辺に広がるケープ・フローラ植物保護区なのです。
撮影隊は南半球の春が始まる9月にロケに行きました。
見事な花を咲かせた植物たちは、独自の進化を遂げ、見たこともない奇妙な形のものばかりでした。

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