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2014年8月10日放送
ミディ運河

フランス縦断!夢の運河

ミディ運河が生まれたのは、まだエンジンのない300年前、ルイ14世の時代でした。
当時最も難題だったのは、全長240キロの運河に安定して水を送ること。
それを解決したのが巨大なダム湖の建設でした。

世界初!運河トンネル

建設ルートには丘陵地帯が立ちふさがります。
それを最短距離で抜けるアイデアが、世界初の運河トンネルでした。
さらに高低差20mの丘を越えるために、「7段ロック」と呼ばれる、階段状の水門を建設したのです。

運河が広めた南仏ワイン

運河建設に生涯を捧げたリケという人物がいました。
彼の死から7か月後、運河は完成します。
フランスを縦断する物流の大動脈となったミディ運河は、南仏のワインを船でヨーロッパ各地へ運び、広めたのです。

17世紀、土木技術の粋を集めて完成したミディ運河は、初めて大西洋と地中海を結んだ夢の運河でした。
絶え間なく運河に水を供給するための巨大なダム湖。丘を越えるためのロックと呼ばれる水門。さらに世界初の運河トンネルや水路が川を渡る運河橋。
運河沿いには、南仏の強い日差しを遮るために4万5千本の樹木を植え、まるで庭園を思わせる美しい水の道が生まれたのです。
今回は、その240キロをのんびり船で旅します。