放送アーカイブ

2013年6月30日放送
富士山−信仰の対象と芸術の源泉II

幻の滝、現る!

富士山の山肌は水を吸収しやすく、川はありません。
しかし雪解けの時期だけ見られる「幻の滝」があります。
水気のなかった岩場に突如姿を現す水の流れ。
雪解けの一滴からその幻の滝が生まれる神秘の瞬間を捉えました。

史上空前!江戸の富士山ブーム

現代をしのぐ富士山ブームが江戸時代にありました。
北斎や広重の富士山を描いた画がヒットし、富士山を信仰するグループ「富士講」が江戸を席巻しました。
そこにも富士の水が大きく関わっていました。

山崩れ!禁断の難コース

富士山には頂上への登山道とは別に、中腹をめぐる“お中道”と呼ばれるコースがあります。
今も崩れ続ける、最大の難所「大沢崩れ」を渡る道。
そこは、富士山がもつ自然の美しさと厳しさが共存する道でした。

富士山に降る雨や雪の量は年間24億トンとも言われています。
富士山はその水を吸収する“巨大ろ過装置”。
水は麓に湧き水となって現れます。かつて富士山を目指した人たちはこの水で禊をして山に向かいました。
また湧水でできた滝は富士山を信仰する人たちの巡礼地となりました。
番組では富士が生む水の神秘的な現象やその水が支えた富士山信仰について紹介します。
また、その信仰者が目指した修行の難コースにも迫ります。