放送アーカイブ

2011年8月21日放送
ビキニ環礁核実験場

巨大戦艦たちの墓場

1946年、アメリカは原子爆弾の威力を測定するため、
ビキニ環礁に70を超える戦艦を集めます。
その中には、かつて連合艦隊を率いた日本の戦艦長門の姿も…。
水深50mの海底に眠る長門の姿を追い求めました。

水爆クレーターの灰

1954年3月1日。
広島の1000倍もの破壊力を持つ水爆実験が行われ、島を跡形もなく吹き飛ばします。
そして爆発によって粉々に砕け散った珊瑚は放射性物質をまとい、粉雪のように風に流されました。それが…、死の灰です。
その時、近くの洋上では日本のマグロ漁船が操業をしていたのです。

放射能汚染はいま

12年にわたる核実験に終止符が打たれたのは1958年。
半世紀あまりが過ぎた今、かつて放射能に汚染された島、そして海はどうなっているのか…。
線量計による残留放射線の測定を行い、研究者たちの取り組みを取材。
今、我々日本人が最も気になる問題に迫りました。

“太平洋に浮かぶ真珠の首飾り”と称えられるマーシャル諸島共和国。
その美しい珊瑚礁の海で、かつてアメリカによる67回もの核実験が行われました。
大国により突如奪われた島民達の平和な日々。そして放射能に汚染された自然環境…。
核実験の被害は、今なおこの国に深い傷跡を刻んでいます。
悪夢の核実験から半世紀。
悲しい記憶を宿す海の、「いま」を見つめました。