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2008年11月23日放送
シュリー・シュル・ロワールからシャロンヌ間のロワール渓谷

フランス一の大河、ロワール。その中流域には、宝石のような古城が点在しています。美しい城には王宮が置かれ、華やかなフランス・ルネサンスがこの地に生まれました。

林立する282本の煙突、そしてイタリア様式の装飾が施された外壁。ロワールで最も美しいとされるシャンボール城。その設計には万能の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチのアイデアが大きく影響したと言われています。

ロワール川の支流に優雅なたたずまいを見せる、シュノンソー城。この城にはフランス国王を巡る2人の女性のドラマがありました。

16世紀、ロワールの城で生まれたフランス・ルネサンス。そこには2人のイタリア人が大きく関わっていました。一人は天才レオナルド・ダ・ヴィンチ。もう一人は、メディチ家からフランス王家に嫁いできたカトリーヌ・ド・メディシス。彼らによってもたらされたのが最先端のイタリア文化でした。ルネサンス様式の美しい城が次々と建築され、イタリアからの新しい食材でフランス料理は目覚しい変化を遂げます。舞踏会が毎晩のように開かれ、後のベルサイユ宮殿へと続く華やかな宮廷文化が、ロワールで産声をあげたのです。