放送アーカイブ

2008年10月12日放送
ゼメリング鉄道

風光明媚なアルプス山麓を軽やかに走るノスタルジックなゼメリング鉄道。

150年前、まだダイナマイトもない時代にわずか6年で作り上げた。
それはゲーガという土木技師の、鉄道史に燦然と輝く偉業だった。

ゲーガがもっともこだわったこと、それはアルプスの景観との調和。
ローマ水道橋をモチーフにした美しい橋カルテ・リンネなど。

ヨーロッパの内陸と、地中海の間に立ちはだかるあまりにも巨大な壁、アルプス山脈。
19世紀半ばまで、誰もがこう考えていた。アルプスを鉄道で越える?そんなばかな。
しかしその不可能を可能にした男がいた。
鉄道建設に生涯をささげた土木の天才、カール・リッター・フォン・ゲーガ。
彼はダイナマイトもない時代にたった6年で時代の夢を実現した。
しかし、なぜそうまでして、鉄路は山を越える必要があったのか?
はじめてアルプスを越えた世界遺産「ゼメリング鉄道」。その知られざるドラマを追う。