放送アーカイブ

2008年7月13日放送
セビリア大聖堂、アルカサル、インディアス古文書館

セビリア大聖堂

この大聖堂は、15世紀初めに着工され、完成まで1世紀を要した。計画当初、セビリアの議会は、「とにかくとてつもなく大きな教会を造ろう」と決議した、そんな逸話が残っている。事実、ヨーロッパでは、ローマのサンピエトロとロンドンのセントポールについで、3番目に大きなカテドラルである。

アルカサル

アラビア語で「宮殿」を意味するアルカサル。8世紀、城塞を兼ねた王宮として、イスラム教徒の手で作られた。セビリアがキリスト教徒に奪回されてからは、歴代の王たちにより繰り返し改築が行われた。しかし…その改築も全てイスラム風に仕上げられたのである。

インディアス古文書館

スペインの黄金世紀を忍ばせる、インディアス古文書館。 かつては新大陸から流入する、莫大な金銀をチェックする通商院であった。18世紀に古文書館となり、新大陸の移民・統治に関する全ての公式文書が、ここに集められた。 8600万の古文書が保管されている世界最大の文書保管庫である。

8世紀以降、イスラム勢力によって500年間に渡り支配されていたスペイン。そのイスラム文化の中心地がセビリアであった。しかし、13世紀以降大きな歴史のうねりを迎える事になる。1248年、キリスト勢力はセビリアを取り戻した。いわゆるレコンキスタ(国土回復運動)は1492年、グラナダの陥落によって完了。そのグラナダ陥落を待ち侘びていた人物が、セビリアにいた。コロンブスである。コロンブスは同じ年の1492年、インドに向けて出発した。スペイン、セビリアの黄金時代を築いた大航海時代の始まりであった。

  • (写真)
  • (写真)
  • (写真)
この地域の世界遺産リスト