Interview

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花巻沙羅役 / 桐谷健太さん

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このドラマのお話しを聞いた時の印象というと?

みことは義理ではありますが、きょうだい4人で一つ屋根の下で暮らしていた家族が、その中で恋愛というものが生まれたとき、その関係性がどう変わっていくのか? 壊れてしまうのか、それとももっと違う形に変化していくのか? そこがおもしろいと感じました。

今回演じられる花巻廉についてどう思われますか?

妹や弟と年齢が離れているので、きょうだいが小さい頃から親代わりみたいな部分は感じていたと思います。カメラマンの実母は不在がちのようですし、廉が小さい頃は、そんな母親に対してすごく不満はあったんじゃないですかね。
でも、年齢を重ねるごとに弟と妹を支えていかなければという思いが芽生えてきたというか、ある種自分にとっても、“きょうだいを守る”という気持ちが支えになっていた。弟たちを守っていくことが、ひいては自分が攻めの姿勢でいられる…そんな想像をしています。
親に反発してグレていた頃もあったと思いますが、でも親代わりに家長として自分を貫こうと男っぽいところもあるし、きょうだい想いの繊細な部分もある。言動や振る舞いなどはガサツな感じですが、実は細かなところまで考えを巡らせる繊細さも兼ね備えている廉は、男前なヤツだと思いますし、演じがいのある役だと思います。

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そんな廉を演じる上で気を付けているポイントというと?

まず、自分の母親と再婚したみことのお父さんとの関係性について、いろいろと考えました。設定上、一緒に暮らしたのは1年くらいだと思いますが、自分の母親が再婚して、見ず知らずの男がお父さんになるって、小さい子どもにとっては、かなりハードルの高いことだと思うんです。その溝を埋めるなにかが、廉とみことのお父さんとの間であったからこそ、お父さんとして認めることができただろうし、みことのことも、本当の弟のように受け入れられるようになったと。
そんな考えから、廉はみことのお父さんに、何か人生観が変わっていくような言葉を贈られたと想像していて、自分の中でその言葉を作りました(笑)。ここでは言いませんけど、きっと道しるべになるようなことを言ってもらえたことで、本当の家族になっていけたと思うし、だからこそ、みことのお父さんが亡くなった時、自分がきょうだいたちを守っていかなければ!…と使命感を覚えたと思います。
そんな背景をベースに廉を演じていますが、“廉は格闘技好き”という一面もあるので、役作りの一環として、クランクインの前に、総合格闘技のジムへ通わせていただきました。みことと格闘技のワザをかけあうシーンは、撮影していてすごく楽しいです。
今まで空手は演じたことがありましたが、総合格闘技やボクシングは初めてですが、すごく自分に合っている感じがして、趣味としてジムへ通うほか、僕の現場マネージャーがボクシングのプロライセンスを持っているので、教えてもらっています。役者って、演じる役を通していろいろ経験できるのが醍醐味だなと、あらためて感じています。

きょうだいを演じる共演者の印象は?

福士蒼汰君は想像していた通りの好青年で、落ち着いているし、何気ない話しをしているときにフワッと突っ込みを差し伸べてくれるのもいいなと思います(笑)。気持ちのいいコメントを投げかけてくれるだけでなく、“一人の男”として向き合える人だと思います。
菜々緒さんは、CMでの共演では、玉手箱をもらって帰るとか、向こうから強く言われる関係性ですが(笑)、廉の妹として沙羅との関係性を考えると、CMと立ち位置が全く違うので、「廉はどんな思いで沙羅を見守っているのだろう…」とか、役者っておもしろいなぁ…と思っちゃいます。
横浜流星くんは空気感が可愛いらしくて、ズバリ“弟キャラ”な感じですが、極真空手の世界チャンピオンと聞いて、長男として格闘技では負けられないと思っています(笑)。

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みことが持つ“人の最期が視えてしまう”能力について想うことはありますか?

手を重ねただけで、その人の最期が視えてしまうなんて、ものすごく大変なことだし、僕だったら心の病気になってしまうでしょうね。でも、みことはそんな自分と向き合って、立ち向かって、救急救命士という仕事を選んだ。ホントにすごいことだと思います。
もしかすると、もうこの人には会えない、もう今度はないかもしれない…なんて事前に知ってしまったら、知った人はどうすればいいのか? そんなことを考えると、大切な人たちには日ごろから「ありがとう」という言葉を伝えておかなければいけないな…とか、きちんと“愛”を伝えるにはどうしたらいいのか? といったことを考えますね。考えなければいけないし、みんなそういうことを考えたら世の中も少しは良くなるのかな? とか思います。

最後に、このドラマのみどころというと?

いろんな見どころが含まれていると思いますが、みことの“沙羅への想い”が動き出すことで二人の関係性はもちろん、花巻家きょうだいたちの関係性にも変化が出てくるので、そんな人間関係は見どころだと思います。
一つ屋根の下に住むきょうだいでも、知らない部分はたくさんあって、すごく近い部分もあれば、もしかしたら友達よりも遠い部分もあるし、そんなことを感じられるドラマですし、みことと沙羅を見守る廉の心情がどう変化していくのかは、自分でも楽しみにしています。
それと、やっぱり、“人の最期が見えた時”に人は何を選ぶのか? どう行動するのか? という部分はこのドラマの見せたいところだと考えています。
原作を読んで結末を知っている人でも、きっと楽しめるドラマになっていると思うので、ぜひ最後までご覧いただけると嬉しいです。

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  • 写真花巻 藍役 / 横浜流星さん
  • 写真花巻 廉役 / 桐谷健太さん
  • 写真花巻沙羅役 / 菜々緒さん
  • 写真花巻みこと役 / 福士蒼汰さん

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