インタビュー｜TBSテレビ金曜ドラマ『4分間のマリーゴールド』

原作についての印象は？

最近は旅行するとか、いろいろな本を読む中で、私自身いろいろと想いを巡らすことがとても多くて、そんな時にこの作品のお話をいただきましたが、すごく運命的というか、自分自身が今、向き合わなければいけないテーマを感じています。
“命と愛”、“生と死”に向き合うと言ってしまうと、何だか重く捉えられてしまうと思うのですが、この作品を通して皆さんにいろいろなことを伝えたり、何か感じ取っていただけることがあれば嬉しいです。

花巻沙羅を演じるポイントというと？

職業は画家で、天真爛漫で心やさしい女性という設定なので、まずは原作に近いように演じたいと考えていますが、このドラマの柱でもある“死の運命に立ち向かう”という背景がありますので、強さや優しさを兼ね備えた沙羅を演じられればと思います。
20代は悪女や強い女性の役をたくさん演じさせていただきましたが、30歳という節目の年に、今までとは違う役柄を演じる機会をいただいたので、自分の中では、沙羅を演じることはチャレンジだと感じています。

具体的にはどのような役作りをされていますか？

まず、形から入ることが大事だと考えていたので、初めて福士さんとお会いしたポスター撮影時に、自分で前髪を切って撮影に臨むなど、思い切って印象をガラッと変えて近づけるように工夫しました。普段、話しをしているときにも、沙羅の雰囲気を意識しています。
また、原作ファンの方にもたくさん観ていただきたいので、原作とドラマを融合した、良いバランスで演じられればと考えています。

油絵にも初挑戦してらっしゃいますが、手応えはいかがですか？

教えてくださる先生が、「油絵はあまりルールがない」という考えの方なので、自分の好きなようにやらせてもらっています。書道をやっていたおかげか、「筆の使い方がすごくうまいね」と言ってもらえるのですが、描くこと自体がすごく好きなので、やり始めると止まらなくなります（笑）。筆が止まらなくて、カメラが回ってないときでも、描いていたくなるような感覚になります。筆を運ぶ手のアップを撮影するときはとても緊張しますが、教えていただきながらうまく描けるように頑張っています。
撮影で使う絵のべースは先生に描いていただきましたが、最終的な仕上げなどは私がやらせていただきました。私が練習で描いた絵も沙羅の部屋に置いてありますので、ドラマをご覧になって探していただけると嬉しいです。

撮影現場の雰囲気はいかがでしょうか？

とても良い雰囲気ですね。今までは笑わない役も多かったのですが、このドラマでは笑顔のシーンもたくさんあるので、「きちんと沙羅の笑顔になっているかな？」と、ちょっと不安になることもありました。でも、福士さんや桐谷さん、横浜さんと一緒に演じる花巻家や周りのスタッフさんが、とても良い雰囲気を作ってくれていますし、自然と笑顔になっているくらい居心地が良いです。
花巻家の食卓シーンはスタジオで撮影していますが、横浜さん演じる藍が作ってくれたお料理を、昼食休憩中にみんなで食べるなんてことが時々あります。花巻家の家族と一緒にご飯を食べて、そのまま次の撮影に入るという感じは、一年くらい一緒に居る空気感になりますね。
花巻家の愛犬・シロ役のヒメちゃんはとてもおとなしくて、撮影現場ではいつもウトウトしています（笑）。そんなヒメちゃんにはみなさんデレデレで、特に福士さんは、時間さえあればシロのもとへ行って頭をなでている感じです。

みことの持っている特殊能力について想うことはありますか？

手を合わせた人の“最期の瞬間が視える”というのは、このドラマのカギとなるファンタジー要素ですが、そういった特殊能力やパワーを持っている人って、この地球に結構いるのかなと思っています。なので、もし私がみことに「余命一年だ」と告げられたら、割と素直に信じると思います。
そんなこともあって、「特殊な能力を使って大切な人を救いたい」という、みことの気持ちや、その運命に立ち向かうという要素は、このドラマの魅力の一つとして、私の中ですんなり入ってきました。

もし大切な人が余命１年だと知ってしまったら？

私は素直に伝えると思います。私のことはとりあえず後回しにして、限られた時間しか生きられない大切な人を、全力でサポートしたい。余命を知ることは、伝える人も伝えられた人も、とても辛いことだと思いますが、残りの時間をどう過ごすか、大切な人のために、できるだけ前向きに考えたいです。

最後に、このドラマのみどころというと？

このドラマは、“生と死”、“命と愛”に向き合う、とても真っすぐなラブストーリーになっていると思いますので、いろんなことを感じていただけると嬉しいです。
また3話くらいから、みことと沙羅の“恋の模様”が激変していくので、2人の関係性や廉兄と藍くんとの4きょうだい、家族との絆など、ストーリーが急展開していきますので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。