インタビュー interview

佐野文吾 鈴木亮平 さん

Q. 原作や脚本を読んだ感想は?

このドラマのお話しをいただいてから原作を読ませていただきましたが、読み始めると止まらないくらい引き込まれました。物語の展開が2転3転ありますし、ミステリーの醍醐味にプラスして、今回のドラマでは“家族の絆”も、とても忠実に描かれていると思います。
ストーリーがとてもおもしろいので、このおもしろさを、自信を持って視聴者の皆さんへ伝えるにはどうすればよいか日々考えつつ、楽しみながら撮影に臨んでいます。

Q. このドラマの見どころというと?

まず何といっても、主人公である田村心の父親である佐野文吾が、なぜ大量殺人の犯人として逮捕されたのか? というところだと思います。
そして、令和の時代に生きている主人公が、事件当時の平成元年へタイムスリップするので、平成元年と令和という二つの時代が交差していく作りも、おもしろいと思います。タイムスリップした心が過去を変えようと必死に行動しますが、過去が変わってくると、現代の状況にもいろいろと影響が出てくるんです。どんな影響が出てくるのか観てのお楽しみですが、そこがまたこのドラマのおもしろいところです。

Q. 佐野文吾という人物はどんな男だと思いますか?

主人公の父親で、平成元年に起きた殺人事件の犯人として逮捕されてそれ以来ずっと死刑囚として現在まで刑務所に入っているという人物ですが、殺人犯として逮捕される前の文吾は、音臼村の駐在警察官として、村人に信頼され頼りにされ、そして自分の家族も大切にしてきた男です。

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Q. そんな佐野文吾を演じる際に気を付けていることは?

30年前の文吾と現代では60代の文吾と、平成元年と令和2年という2つの時代を演じさせていただくので、そこが大きなポイントだと思います。
警官の佐野文吾と死刑囚の佐野文吾という2人の文吾。事件前の文吾は村人にとって良い駐在さんで、家族の前では良い夫、良い父であるので、60代の文吾とのギャップをしっかりと見せられれば、結果としてミステリーの度合いが深まると思います。文吾が生きてきた平成元年から令和まで、その30年間をしっかりと想像していただけるような演技ができたらなと考えています。

それと、平成元年が舞台となるシーンでは、当時に流行っていたプロレスネタがたくさん出てくるのですが、僕自身、プロレスにはあまり詳しくないので、いろいろと勉強しました。息子役の番家天嵩君も、当時のプロレスラーの方のモノマネをするシーンがあるのですが、ネットで検索して「こんな風にやるんだよ」と練習しています。

Q. 60代の文吾を演じる際には特殊メイクをされるそうですが…

昔は石こうで顔の形を取って、それを基に顔に張り付けるシワなどを加工していたそうですが、最新の特殊メイクは、モデリングというんですかね? 3Dプリンターのような機器でベースを作るんです。僕の顔を3Dプリンターで出力するんですよ。自分の顔が作られているところを見ていると、なんだか気持ち悪かったですが、ホント最近の技術はすごいです(笑)。

Q. 特殊メイクが完成したときのお気持ちは?

完成した姿を鏡で見て驚きましたし、30年後はこんな顔をしているのだな…と考えました。
共演者のみなさんも、すごくびっくりしてくれました。顔は老けているけど体は元気じゃないですか。なので、鏡の前で踊ってみたりして、ちょっと笑いました。

Q. 主演を務める竹内涼真さんとの共演はいかがですか?

本当に真っ直ぐな青年で熱く現場と向き合っていて、主人公の田村心らしいなと、今回のキャラクターにものすごく合っていると思います。
心は自分の運命にぶつかって、必死に何かを変えようとする突破力を持っていますし、彼にもそれと重なる姿が見えているので、すごいなと思いながら一緒にお芝居をしています。

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Q. 竹内さんについてなにか印象に残っていることはありますか?

まだ撮影に入って間もない頃、地方ロケのときに二人でごはんを食べに行ったんです。二人ともジャージ姿で出かけたんですが、彼がイタリアンを食べたいというのでお店を探しました。男が二人、ジャージ姿で素敵なイタリアンをいただくという、素敵な食事会が催されました(笑)。

Q. ご夫婦役を演じる榮倉奈々さんとの共演は?

榮倉さんとは、この度の共演が4回目になります。夫婦役という近い距離でご一緒したのは初めてのことですが、お互いしっくりきているんじゃないかなと思います。良い意味で気も遣わず、撮影の序盤から夫婦だなと思えるような雰囲気を作れるようになっているので、娘役の白鳥玉季ちゃんや、息子役の番家天嵩くんも含めて、家族のシーンは楽しんで演じています。

Q. 撮影現場の雰囲気はいかがですか?

雪山での撮影など雪ロケがありますので、過酷な撮影もあります。でも雪景色をバックにしてこそ、この作品の世界観を肌で感じられると考えているので、過酷なロケを楽しみにしています。寒さとの闘いは大変ではありますが、この雪景色が日曜劇場らしいスケール感を広げてくれる大きな要因になっていると思います。

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Q. もしタイプスリップできるとしたらどんな過去へ行きたいですか?

ローマ時代の全盛期のローマへ行って、温泉に入りたいです(笑)。ローマ帝国の人たちって温泉が大好きで、色んなところに温泉を作るほど温泉文化が花開いた時代なんです。
そんなローマが好きなので、例えばコロッセオがあるような時代へタイムスリップしてみたいです。その当時の最先端の帝国領土へ行って、俗習とかを見て回り、色んなところにある浴場という浴場に浸かり、ローマの神殿とか見ながら「ハ~っ」て言いたいですね。

Q. 最後に、視聴者へメッセージをお願いします!

ご家族でほっこりしていただける“家族の絆”はもちろん、とにかくこのミステリーを楽しんでほしいと思います。主人公が事件の真相へと近づく過程で、色々などんでん返しもあります。毎週きっと、皆さんに「えっ!?」と思っていただける仕掛けがありますので、ぜひ期待してください。
平成の“あるあるネタ”もたくさん織り込まれているので、当時を知っている方には懐かしく思っていただけるはずですし、知らない方は、知っている人に教えていただきながら楽しんでいただけると嬉しいです。
毎週、アッと驚くストーリー展開になっている“泣けるミステリー”です。「早く日曜が来ないかな」と思っていただけるくらい夢中にさせたいと思いますので、ぜひご覧ください。

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