インタビュー

笹野高史さん(小山雄一役)

山荘の主人という役ですが、山の経験はあるんですか?

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富士山と月山の2つだけなのですが、登山には自信がありました。当時、スバルラインが出来たばかりの頃で、オートバイで富士山の5合目まで上がっていって、ふと上を見たら登れそうな気がしたんです。まだ若かったですしそのまま登っていくと、太陽が昇ってきて、きれいだな、と思いながら登りました。そのうちにどんどん坂が急になってきて、もう無理かな、降りようかな、と思っていると、まわりの人が声をかけてくださって、なんとか山頂に着くことが出来ました。「本当に富士山に登ったんだ」と感動しましたね。バイクに乗る格好ですから、靴もバイク用のもので、あとから見たら靴はもう使い物にならなくなっていました(笑)。 もうひとつは夏スキーにはまっている時期に行った月山で、休憩中、ふと上を見たらまたしても山頂がすぐそこに見えて、スキーの格好のままで「意外と自分は登山に向いているのかも知れない」と思いながら登頂した覚えがあります。ですから、今回も「この先は徒歩で現場に向かいます」と言われても「大丈夫です」と自信たっぷりに言って30分ほど登りましたが、すぐに息が切れてしまって、年には勝てないと思いましたね(笑)。

山でのロケはどうですか?

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結構高いところで、都心とは空気が全然違って嬉しいですね。ぼくは自分で車を運転して山荘のオープンセットに行ったのですが、最初に行ったときに素通りしてしまったんです。地図の上では「あれかな」と思ったのですが、ずいぶんと生活感があるし、きっと誰かの別荘か、人が住んでいるんだろうと思ったんです。それくらい造りが良くて、びっくりしましたし「さすがだな」と思いましたね。 仕事柄、ロケに出ることが多いので、折りたためる釣りの道具や凧などをいつも車に積んでいます。撮影の合間に凧を上げたりして楽しかったですね。2回目のときにはみんなで上げようと思って、もっと大きいものを3つ買っていきました(笑)。夜のロケがあったら星を見ようと思っていたのに運悪く天気がずっと悪くて、見られなかったのが残念でした。晴れていたと思っても霧が出たり、やはり山の天気は難しいですね。次回のロケのときは是非見たいと思っています。

小山さんの生き方をどう思われますか?

本当に山が好きだったら、たまらない生活だと思います。現実にやってみたら、いろんなお客さんも来ますし、大変なことも多いと思いますけれど、癒されることも多いでしょうね。人間として本来の暮らしというのはこういうことではないか、山を訪れるお客さんにもそれを味わって欲しいんだろうな、と感じます。 「そこに山があるから登る」という山男の名言がありますが、小山も山に取りつかれた人です。どういういきさつでこの仕事をしているのかは分かりませんが、山登りをやめない理由と役者をやめない理由は意外と近いのではないでしょうか。ぼくも昔から「なんでお金にならないのに役者なんかやっているんだ」と言われてきましたが、やはり芝居はやめられないんです。その感覚に近いと思うので、ぼく自身が演技にこだわっている意識が強ければ強いほど小山というキャラクターが出るのだと、念じるように演じています。傷ついた娘が帰ってくる山小屋で、小山自身がどーんと建って迎え入れる、命を愛おしむ山小屋だと思っています。

共演者の皆さんとの現場の雰囲気はいかがですか?

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向井さんとは2回目です。前回は2年ほど前で、なんとなく暗い印象だったのですが、今回話してみたら面白いしとても好青年で驚いていたら「あの時はそういう役だったので」ということでした。尾野さんとは初めてですが、とても素敵なお嬢さんですね。時任さんとは、ちょっと意外なのですが同じ作品はあっても一緒の画面に入るが初めてなんです。とても明るくピュアな人で、演じていても安心して楽しくやらせていただいています。ほかの皆さんもとてもフレンドリーで、アットホームな現場です。そのアットホームないい雰囲気が、画面に出ていればいいなと思いますね。

ご覧の皆さまにメッセージをお願いします。

ぼくもそうですけれど、薬を出してもらいにお医者さんに行ったり、簡単に医療に触れることが出来ていると思います。それをもう一度見直して、認識を新たにするいいドラマだと思っています。自分の権利ばかり主張する人が増えてきていますので、小難しいことを言うヤツだなと思われるかも知れませんが、自分で自分の命を守るということを改めて考えるいいきっかけになればいいなと思います。