参院選関連ニュース女性候補、なぜ増えない?

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3日後に迫った参議院選挙。「28.1%」という数字に注目しました。
これは何かといいますと、今回の選挙の女性候補者の割合なんです。少ないですよね。

日本の女性議員の比率は、世界でも最低レベル。
なぜ女性の候補者が増えないのか、取材しました。

福島県いわき市。
参院選が迫る中、集会で女性たちを前に子育てや介護の経験をアピールするのは、自民党の現職・森まさこ候補です。

「介護の安心、絶対やってまいりたいし、子育ての安心も一緒にやらないと、子育て世代がパンクしちゃうんです」(自民党・森まさこ候補)

かつて男女共同参画担当大臣を務め、現在、自民党の女性活躍推進本部長の森氏。 「節目」となる選挙に向きあっています。

去年5月、衆議院や参議院、地方議会の選挙で男女の候補者を均等とすることを目指す「政治分野の男女共同参画推進法」が成立しました。

今回、法律の施行後、初の国政選挙ですが、注目された女性候補の割合は28.1%。
過去最高は更新したものの、目標の「50%」には遠く及びません。

これを「由々しき事態」だと指摘する森氏は、国会に女性が少ないことでこんな弊害が出ていると明かしました。

「セクハラについては今回、法律を通したんですけど、やっぱりなかなか、そういう分野も女性議員が少ないと(法案が)通りにくい。スピードが遅いというのはある」(自民党・森まさこ候補)

「セクハラ」が流行語となり、広く知られるようになっておよそ30年。
今回の法改正でセクハラ防止対策は強化されましたが、専門家は“女性議員の少なさは様々な政策の遅れにつながりうる”と指摘します。

「女性が経験して感じる、そこから来るニーズが政策的に対応が遅れてしまう。それが大きな弊害だと思う。具体的に何がそうかというと、出産・子育てはとても分かりやすい男女の違いだと思う」(女性の政治参画に詳しい三浦まり上智大教授)

一方、同じ福島で森氏と議席を争う新人の水野さちこ候補は、女性としての「壁」を痛感した一人です。

県議時代、「見渡すと女性は自分だけ」ということもあったという水野氏。
初の立候補の時に苦労したのは「身内の説得」でした。

「母親がすごい反対で、親子の縁を切るぞとまで言われたので大変でした。今は応援してくれていますけど」(無所属・水野さちこ候補)

“娘に苦労はさせたくない”という親心だとしても、政治を志す女性にとって「ハードル」となることもあったといいます。

「やっぱり大変ですよね。女性の場合は自分が出たいからといってそれで出られるものではなくて」(無所属・水野さちこ候補)

多様な意見を政治に反映させるために、何が必要なのか。
「政党が積極的に女性を擁立していく、その姿勢が一番重要。どういう条件があると候補者になれるのかということを、政党がもっと宣伝をしてオープンにしていく。いろいろな仕組みが結果的には 女性がなかなか政治に入りにくいシステムを作ってしまっているから、そこの構造にメスを入れる、努力して変えていくことが民主主義だと思う」(三浦まり教授)

なお、福島選挙区では、諸派の田山雅仁氏も立候補しています。(7月18日17:24)


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7月21日(日)よる7:54放送

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