TBS 連ドラ・シナリオ大賞

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第5回 TBS 連ドラ・シナリオ大賞 受賞者決定!

次世代の脚本家を発掘・育成するために始まった TBS 連ドラ・シナリオ大賞。
現役ドラマプロデューサー陣が審査員を務めるシナリオ大賞からは、
過4回の受賞者・勉強会参加者から続々とプロの脚本家が生まれている。
第5回となる今回の連ドラ・シナリオ大賞には、834通の応募があった。
約4か月にわたる厳正なる審査を経て、下記の通り各賞が決定した。

受賞者の写真

大賞受賞の目黒啓太さん ( 前列・中央 ) と佳作受賞の田中徳恵さん ( 前列・右 )、同じく佳作受賞の井本智恵子さん ( 前列・左 )。後列は受賞を祝う、主催の TBS スタッフ ( 右から加藤嘉一取締役、左・十二竜也ドラマ制作部長 )

大賞

目黒啓太 「 ライフ・タイム・ライン 」⇒ コメント

佳作

井本智恵子 「 ゲス会の女王 」⇒ コメント
田中徳恵 「 ゲンザイ 」⇒ コメント

入選 ( 五十音順 )

木村涼子 「 マイ サラダ デイズ ~ 砥川汁は切なさを隠し味にして ~ 」
松井健太郎 「 ハサミの価値 」
三宅大介 「 目利きの虎 」
宮本勇人 「 久保らの歩く道 」
吉田香織 「 18禁 」
松井健太郎 「 ハサミの価値 」

最終選考審査員

那須田淳  十二竜也  瀬戸口克陽  加藤 新  高成麻畝子  高橋正尚  佐野亜裕美  松本桂子 

審査員代表・十二竜也 ( ドラマ部長 ) コメント

入選された皆様、本当におめでとうございます。
第5回を数える TBS 連ドラシナリオ大賞は、これまで数多くの脚本家を輩出しており、前回の受賞者の中からもすでに脚本家として TBS ドラマで活躍いただいている方々も生まれています。
さて、今回は834作もの応募作の中から、大賞1作、佳作2作、5作を入選作として選ばせていただきました。ご応募いただいた皆様に御礼申し上げます。

今回の傾向としましては、これまで同様リアリティーにこだわった作品からファンタジーあふれる作品まで、幅広いジャンルの力作が多く寄せられましたが、「サスペンス」 仕立ての作品がやや減少し、「お仕事」 や 「生き方」 など地に足の着いたテーマを、ジャンルにとらわれないスタイルで表現した作品が多く寄せられた印象があります。中でも今回の受賞作はいずれも独創的な視点やテーマ選びが傑出しており、脚本家としてのポテンシャルを大いに感じさせていただける作品でした。

受賞者の皆様におかれましては、今後、TBS 現役プロデューサーとの勉強会に参加していただく予定ですが、そこでさらに実力を伸ばしていただいて、新たなドラマをぜひ一緒に作っていけたらと思っています。
第5回の受賞者たちの今後の活躍に、どうぞご注目ください。

受賞作品内容

•  大賞 「 ライフ・タイム・ライン 」

氏名:目黒啓太 (めぐろけいた) 年齢:28歳 職業:自営業

【 ストーリー 】
「もう一度、まったく同じ人生を、生き抜いてやる !!」
父親になったばかりの桜井洋 (30) は、幸せの絶頂の中、携帯で妻と娘を撮影し、SNS にアップする。それを見た大学時代の同級生・吉川真紀(29)から祝福の電話があり、話しているうちに、洋は眠りに落ちてしまう――
目覚めると大学の講義中だった。周りの生徒達がクスクスと笑う中、目の前には大学生の真紀がいた。洋は、驚いて教室を飛び出す…。窓ガラスを見ると、20歳の頃の自分が映し出される。洋は過去にタイムスリップしていたのだった。
戸惑いながらも学生生活を送る洋。やがて過去に起きた事故の記憶をもとに、大型トラックが小学生の列に突っ込むのを阻止する。それが新聞記事になったのを見て、田尾修輔 (59) が訪れる。田尾は洋と同じように過去に飛ばされ人生をやり直し、ビジネスで成功していたのだった。「元いた時代に戻る方法はない」 と告げる田尾。「ならば」 と洋は決意する。「前の人生と全く同じ行動をすれば、全く同じ人生になる。妻と娘に必ず会える」
買ってきたノートに、これから起こる全ての出来事を書きとめていく。
そして決意の意味もこめて、ノートの表紙に小さくこう書いた。「LIFE TIMELINE」
幸せだった未来の自分に戻るため、洋の途方もないチャレンジが始まった!

•  佳作 「 ゲス会の女王 」

氏名:井本智恵子 (イモトチエコ) 職業:フリーランス編集者&ライター

【 ストーリー 】
「既婚女性たちのドタバタ婚活コメディー」
「幸せな結婚をした…… はずだった」 宮本由香 (38) は、職業ライターの既婚女子。漫画編集者の夫・尚樹 (39) とは結婚6年目だが、離婚を考えていた。原因はセックスレス。子供はまだない。出産リミットが迫る由香に時間の余裕はなく、一刻も早く再婚相手を見つけなくてはならない。そこで、結婚中に次の男を見つけてから離婚することを目的とした 「ゲス会」 活動を開始する。
メンバーは3人。由香の他、1人は石川あみ (35)。夫は外資系生保勤務、港区のタワーマンションに住む専業主婦。もう1人はゲス会最年長の梅田倫子 (42)。5歳と7歳の子供がおり、夫は経営者。自らもエステ会社を経営している。
婚活パーティーや相席居酒屋に、年齢を詐称し独身と偽り、夜な夜な潜り込む3人。しかし婚活市場には若くて可愛い独身女子がライバルとしてあふれかえる。到底勝てる気がしない…。そんな中、由香が33歳 OL と自称して出会ったのが、漫画編集者・佐藤駿 (30)。「18歳の自分が見たら残念に思うだろうな…」 悩みながらも、駿の部屋で東京タワーをバックにキスをする。そこへ仕事の電話―― 駿は、由香の夫・尚樹の直属の部下なのだった!
結婚に失敗したと気づいたアラフォー既婚女子の婚活ドタバタコメディー。

•  佳作 「 ゲンザイ 」

氏名:田中徳恵 (タナカノリエ) 年齢:42歳 職業:主婦

【 ストーリー 】
「世の中を全て頭の中でデータ化し、予測・分析ができる女」
高卒ノンキャリの柿崎綾人 (29) は、突然の辞令で警視庁捜査分析センター・機動分析第三係 (通称キブンヤさん) に異動となる。しかし過去にここへ配属された者は自殺・失踪・うつ病の末路。原因は第三係の警部補・山本ミヨシ (23) にあるらしい…。
ミヨシは一見普通の女の子だが、実態はその真逆。世の中を頭の中で徹底的にデータ化し、予測や分析する能力を持つ。正義感と感受性が強い柿崎が配属されたのも、ミヨシの観察対象としてであった。
ミヨシが好き放題やれている背景には、養父である警視総監・山本清彦 (54) の力があった。清彦の意図で警察内部のデータや犯罪データを蓄積させられていくミヨシ。
柿崎配属直後の事件は少年の失踪。誘拐か家出か。ミヨシは現場に入るや否や、他の刑事が気づかなかった不自然な点を指摘。通報した相川夫婦は遺産相続の増額目当てに、児童施設の知樹と養子縁組を行っていた。そしてその裏には、児童ポルノ愛好者・北川の知樹に対する異常な執着と、知樹を手に入れるための入念な計画があった――