TBS 連ドラ・シナリオ大賞

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第6回『 TBS 連ドラ・シナリオ大賞 』受賞者コメント

大賞受賞:小田康平 さん

「脚本でも書くか」と、気まぐれを起こしたのが大学三年の夏。志していたことに挫折し、暇を持て余していた頃でした。
ネットに“題材は身近なものがいい”とあったので「学生時代やっていた陸上競技かな」と題材決定。また“作品にテーマを”とあったので「怪我させて、挫折を乗り越えるでいいか」とテーマ決定。書きはじめたものの、ト書きは3字下げるとネットにあるのに、参考に見たシナリオの雑誌は明らかに2字下げでパニック。ワードのページ設定が上手くいかなくてイライラ。電話のシーンの書き方が分からないから着拒。なんとなく完成した作品を第5回TBS連ドラ・シナリオ大賞に提出しました。一次で落ちました。暇潰しのはずなのに悔しさがこみあげてきて、シナリオの学校で一から勉強することにしました。
それから二年。脚本家を志すようになって挑んだ今回の題材は陸上競技。テーマは挫折。登場人物の名前も第5回の作品とほぼ同じにしました。ただ自分でも驚くほど内容は違います。2年間の成長を試す、待ちに待った場が今回の第6回TBS連ドラ・シナリオ大賞でした。
信じられない無知と馬鹿げた自信をもって、謙虚に努力します。
この度はありがとうございました。

佳作受賞:木下幸太郎 さん

この度は佳作にお選び頂き本当に有難うございます。
私はリーマンショック直後に就活をして、なんとか受かった携帯会社で30歳を過ぎるまで漫然と働き、”あれ、この人生で良いんだっけ?”とふと立ち止まり、目を背けていた創作をしたいという気持ちを直視し、昨年から衝動的に脚本を書き始めました。
そして、脚本家デビューの”35歳の壁”の存在を知り、一度オーソドックスな人生のレールを踏み外すと二度と戻れない恐怖を感じつつも、“2020年までの3年間で白黒付けよう!”と会社を退職。その翌日に最終選考通過のご連絡を頂きましたので、喜び以上に安堵の気持ちで一杯でした。
私はデジタルネイティブ世代ですので、新しいテクノロジーを活用した表現を模索したいと思っていますし、何よりも重苦しい停滞感の中にいる、同世代のビジネスパーソンの心を震わせられる作品を作りたいと思っています。
脚本を書き始めて1年――無理やりポジティブに捉えれば、脚本家としての”肩”はまだほとんど消耗していないので、これからの酷使にも十分耐えられると思っております!
最後になりますが、きっと総合力ではなく伸び代を評価頂いたTBS関係者の皆様に心から感謝申し上げます。

佳作受賞:齋藤萌 さん

「脚本家になりたいんです」と言うと、大概の人から「脚本家ってどうやってなるの?」と聞かれます。
そう聞かれると私も答えに困ってしまって、コレという一つの方法は無いんだよなあという事に改めて気づかされていました。「コンクール」「コネクション」色々ありますが、どれも確実なものではなくて。悶々としながらも、とりあえず書き続けなければと自分に言い聞かせてコンクールに送ったり、人に見てもらったりを続けていました。
そんな中こちらのコンクールのことを人から教えてもらい、応募を決めました。
 最終選考通過の連絡をいただいた時はうれしさとともに「ちゃんと送れてたんだ」という安堵の方が強くありました。応募締切のギリギリに送信ボタンを押すことになってしまい、これは送れていないかもしれないと半ば覚悟していたもので。
 拾い上げてくださったことに感謝いたします。とりあえずまだ書いてていいのかなと思えました。しかしこの受賞で満足していてはなんの意味もありませんので、これをまず第一歩と考え、勉強会に参加したいと思っています。どうぞ、よろしくお願いいたします。