ほたるはみだれていてめんとぶ…
「ほたるはみだれていちめんとぶ…赤眼の蠍 萱の髪 わづかに澱む風の皿…蛍は消えたりともったり」(春と修羅 第二集)
「もしあさっての朝まで、お前がそうしなかったら、つかみ殺すぞ。」
「鷹にそう言われたよだかは絶望し、太陽にやかれてもいいからと、空を飛んだ。」(私の最も好きな「よだかの星」)
「いちめんはられたインドラのスペクトル製の網、その繊維は蜘蛛のより細く、その組織は菌糸より緻密に、透明清澄で黄金でまた青く幾億互いに交錯光って顫て燃えました。」(インドラの網)
「真の幸福に至れるのであれば それまでの悲しみはエピソードに過ぎない」(あまりにも有名な「銀河鉄道の夜」)
佐藤二朗さんの話す宮沢賢治が素晴らしい。
1話のエンディングの光が見上げる夜空一面のほたるに、泣きたくなった。
蘭丸の人生が「真の幸福に至れる」ことを切に望んでいる。
三人の旅ももうすぐ終わる…そして、旅の終わりに幸多かれと…
宮沢という賢治/女性 (42)2016年9月5日(月)