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土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!

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土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!

番組からのお知らせ
プロフィール

堀尾正明

堀尾正明(ほりおまさあき)

生年月日:1955年4月24日
出身地:埼玉県
趣味:ゴルフ

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大学在学中に文学座附属演劇研究所に入り、研究生としてミュージカルに出演。81年にNHKにアナウンサーとして入局、初任地はNHK北九州放送局。
東京へ異動後は芸能畑を担当し、95年開始の『スタジオパークからこんにちは』メインキャスターとなり、人気を博す。
00年『NHKニュース10』のキャスターに抜擢され報道番組を担当。その後『サタデースポーツ』『サンデースポーツ』担当に廻りスポーツ畑へ。2002 FIFAワールドカップのメインキャスターを担当。

長峰由紀

長峰由紀(ながみねゆき)
TBSアナウンサー

生年月日:1963年6月28日
出身地:埼玉県
趣味:演劇鑑賞、相撲観戦

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●出身高校:埼玉県立松山女子高等学校
●出身大学:立命館大学 文学部 中国文学科
●身長:153cm
●血液型:O型
●入社年度:1987年

人権TODAY

人権に関わる身近な話題をテーマに掲げて、ホットなニュースをお伝えしています。

LGBT就活〜性的少数者に職業選択の自由を〜

放送日:2015年09月26日
今日は、LGBTの方が就職活動の際に直面する困難について
TBSラジオの中村友美ディレクターが取材しました。

LGBTとはレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、
性同一性障害などのトランスジェンダーといった、
性的少数派の方々を指しますが、就活の現場において、
LGBTへの配慮が足りていない場面も多く
自由に職業の選択ができない現状もあるといいます。
トランスジェンダーの中島潤さんは、体の性は女性ですが、
就活は男性として行いました。その時に困ったことを聞きました。

『やっぱり一番困ったのは履歴書とスーツですね。
 学校指定の履歴書で出してくださいと言われる企業が
 多いんですけど、うちの学校指定の履歴書は性別欄があったので
 そこにどういう性別で埋めるかと言う問題が1つと、
 男女どちらのスーツで就活をするのか。おそらく他の就活生で
 あれば悩まなくていいことで、スタート地点で
 悩まなきゃいけないことが増えちゃってたというところは
 ありますかね。』

性的少数者と職場の問題に関する情報発信を行う、
「NPO法人虹色ダイバーシティ」による
アンケート調査結果を見ると、就職活動において困難を覚える方は
レズビアン・ゲイ・バイセクシャルの40%、
トランスジェンダーではおよそ70%という結果が出ています。
その困難とは、履歴書やスーツ、化粧をどうするかなど、
職種や企業を選択する以前の問題もありますし、
エントリーした企業から差別的な対応を受けるケースも含まれます。
LGBTの就活生を支援するプロジェクト「LGBT就活」を行う
NPO法人ReBitの代表理事で、ご自身もトランスジェンダーの
藥師実芳さんのお話です。

『例えば私が経験したことで、30分の面接で伺ったんですけれども
 「性同一性障害の子なのであればもう帰ってください」と言って
 開始早々2〜3分で打ち切られて帰されたことがあるんですね。
 また「あなたの体ってどうなってるんですか?
 子供は産めるんですか?」って聞かれたことがありました。
 体のことを聞くのってすごくセクハラだなぁと思うんですが、
 全ての会社ではもちろん無いんですけれどもそれがいつあるか
 分からないということですごく不安に思うという子達が
 多いのかなと思います』

他にも、会社説明会で人事担当者に自身のセクシャリティを
説明すると「うちは前例がないので」と断る企業もあったそうで
つまりLGBTであることを明らかにすると
就活に不利になってしまう現状があるということです。
中には、「LGBTに対する差別はしない」と会社の倫理規定で
明文化している企業や、LGBT向けの説明会を行うなど
LGBTの方の受け入れ態勢が整っている企業もありますが、
まだまだ少ないというのが現状です。
またLGBTの就活生への理解が求められるのは企業だけでは
ありません。トランスジェンダーの中島さんのエピソードです。

『いわゆる世の中の就活支援サービスは使ったことがないですね。
大学にキャリア支援センターがあったんですけど、
そのキャリア支援センターが出している過去の就活状況の統計が
見事に男女に分かれていて、就活体験談というのも・・・
そういう分け方をされている中で、自分の状況も話して
相談に乗ってもらうというのはちょっと難しいかなと
最初から諦めてしまっていた。頼ろうと思わなかった。
だから自分は自分で悩んで、たまにグチを友人に聞いてもらって
一人で就活したなという感じですね』

LGBTの方は、学校のキャリア支援も受けづらいという
現状があり、このような状況を変えるために
「LGBT就活」の薬師さんは国内すべての大学の
キャリアセンターに、LGBTの資料を提供したり
LGBTの就活生に特化したキャリアセンターの開設に向けても
動いているといいます。
こういった取組によって、LGBTの方が働きやすい社会に
変わっていくことが期待されますが、
一方でトランスジェンダーの中島さんはLGBTの社会人として
できる支援をしたいとおっしゃっています。

『少なくとももう少し、LGBTの大人で、働いている人の姿が
 若い世代に見えるようになったらいいのにと思ってるんです
 まだまだ正直カミングアウトして働くというのは難しい状況では
 あると思うんですけど、私は自分がカミングアウトして
 働き続けること。その姿を通して、LGBTの人でも
 そんなの関係なく社会とつながれるんだな、
 人として認めてもらえるんだなという姿を、
 今の若い世代に見せられたらいいかなと思ってます』

中島さん自身も、高校生の頃までは社会に出て働く
具体的なイメージが持てなかったそうですが、
一般企業で働くLGBTの大人に出会ったことで、
就活をする決心ができたといいます。

LGBTであることを明らかにしても就職に不利にならないよう
企業の受け入れ態勢などが変わっていくことで LGBTの方が職業を自由に選べる社会になることを期待します。

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