担当:山崎景子
妊娠と出産をサポートする医療機関『母性内科』をご存知ですか?
妊娠、出産に向けて、内科医の立場から
母親をサポートする診療科ですが、
全国で3箇所ほどしかないそうです
国立成育医療研究センターの母性内科に勤める
村島温子医師は
「病気を持っている女性が妊娠をする場合や、
妊娠中に病気を発病した人を
診断して治療するのが母性内科。
持病があって妊娠する場合は妊娠前からの管理が大事」と
語っています。
通常の産婦人科では
妊娠・出産に関わる症例以外の内科に関する疾病は
専門外なこともありますが、
母性内科では一手に引き受けることが出来るそうです。
以前、母性内科を受診していた女性は
持病の薬を飲み始めたのと同時に妊娠が判明し、
薬の相談のため母性内科を受診し、
その後無事に出産したと話していました。
母性内科にとっても「妊娠と薬」というのは
重要な課題であるため、
2005年に厚生労働省の事業で
国立成育医療研究センター内に
「妊娠と薬情報センター」が出来ました。
センター長も勤めている村島さんは
妊娠中の服薬について不安を持つ女性に対し、
国内外の 最新の情報を集めて提供するなかで、
「薬に対する漠然とした不安から
妊娠が判明した途端に服薬をやめて
病気を悪くしたり、
服薬のために妊娠を先延ばしにしたり、
怖くなって中絶を選んでしまったりすることを
防ぎたい」と話していました。
妊娠と薬情報センターでは、
すでにかかっている主治医の治療方針に
口を出すのではなく、患者が判断するための
客観的な情報を提供する所だということです。
問診票を記入して、「妊娠と薬情報センター」に郵送し、
その後「妊娠と薬外来」で相談するのが主な流れですが、
「妊娠と薬外来」は、
全国28箇所の拠点病院にも設置されています。
村島さんは
「年齢とともに糖尿病や高血圧など
慢性の病気が増えてくるので、
病気を持ちながら妊娠する女性は増えてくる。
これからの若い世代の医師には
妊娠を広く捉えて対処できるような
目と力を身につけて欲しい」と話していました。
関連情報・お問い合わせ先
- 途切れない支援を被害者と考える会
http://blogs.yahoo.co.jp/nakanobenkyokai