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土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!

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土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!

番組からのお知らせ
プロフィール

堀尾正明

堀尾正明(ほりおまさあき)

生年月日:1955年4月24日
出身地:埼玉県
趣味:ゴルフ

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大学在学中に文学座附属演劇研究所に入り、研究生としてミュージカルに出演。81年にNHKにアナウンサーとして入局、初任地はNHK北九州放送局。
東京へ異動後は芸能畑を担当し、95年開始の『スタジオパークからこんにちは』メインキャスターとなり、人気を博す。
00年『NHKニュース10』のキャスターに抜擢され報道番組を担当。その後『サタデースポーツ』『サンデースポーツ』担当に廻りスポーツ畑へ。2002 FIFAワールドカップのメインキャスターを担当。

長峰由紀

長峰由紀(ながみねゆき)
TBSアナウンサー

生年月日:1963年6月28日
出身地:埼玉県
趣味:演劇鑑賞、相撲観戦

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●出身高校:埼玉県立松山女子高等学校
●出身大学:立命館大学 文学部 中国文学科
●身長:153cm
●血液型:O型
●入社年度:1987年

人権TODAY

人権に関わる身近な話題をテーマに掲げて、ホットなニュースをお伝えしています。

自分を助ける道具「自助具」

放送日:2014年05月31日
担当:楠葉絵美


今日は『自助具』を取材してきました。
自助具とは“自分を助ける道具”という意味です。

福祉用具の1つで、主に障害のある方や高齢者の日常生活を助ける道具です。
詳しいお話を、介護・福祉用具の普及活動を行っている
公益財団法人 テクノエイド協会の五島清国さんに聞きました。
「今持っているその人の力で、
日常生活を便利に快適にすることが出来るように工夫されたもので、
1つは既製品として販売されているものですね、
例えば食事がしやすいように工夫されたお皿であるとか、
握る力が弱ったお年寄りが握りやすいように工夫されたスプーンとかフォークなど、
もう1つはその人のニーズや状態に応じて、
個別にNPO法人とかボランティアの人たちが作ってあげるような道具、
大きく2つに分けることが出来る、これが自助具ですね。」


ほとんどが身近な動作をするための道具です。

他に、
片手で爪を切ることが出来る道具(片手を板の上に乗せて押す力で爪を切る)や、
片手で洋服のボタンがかけられる道具、
リウマチなどで肩があがらない人が自分で髪をとかすことが出来る道具など、
自分で出来ることは自分でしたいという要望に答えるものです。

既製品もありますが、1人1人の症状に合わせた特注品が多いです。

つまり自分に合ったオリジナルのものを作ってくれるわけです。


自助具の歴史は古く、
日本でも30年以上前から自助具を作っているグループがいるんですが、
あまり広く知られていません。
そこで去年の12月から、テクノエイド協会が全国の自助具の製作団体と連携して
ホームページ上でデータベースの運用を始めました。

ホームページでは
既製品と特注品 合わせておよそ150点の製品の情報が見られるのと、
製作者の連絡先などが載っていて、連絡が取れるようになっています。

冒頭で自助具を作っていた神奈川県相模原市のNPO法人「たくみ21」
最近、このホームページ上に情報を載せ始めたということです。
副理事長の稲住義憲さんに話を聞きました。
「自分たちのホームページがあるんですけど、
見てもらえる機会がもっと増えるという意味では
テクノエイド協会のHPに載るというのは非常に有意義だと思います。
欲しいけどどこで売ってるのか買えるのかってことが
わからない人もたぶんおられると思うんですよね、
そういうとこに伝えるってことが難しかったので、
作る人と利用する人との輪が広がるのは間違いないですね。」


利用する側だけじゃなく、作る側も発信する場所を探していたんです。
作っている側も自助具の発表の場がなくて、結果、新たな制作者も集まらない。
買う側もどこで誰に作ってもらえるのかわからない。
既製品を買っても直しをお願いする場所がわからないなど
それぞれ悩みがありました。
それが今回の試みによって、お互い結びつくことが出来るようになったわけです。

最近はホームページで情報を得て、楽に買い物をするということが多いですが、
自助具に関してはちょっと違います。
使う方の症状がそれぞれ違うため特注品が多いですし、
既製品であっても調整して使うことが多いため
直接会ってお願いしたい人が多いんです。

そんな時、このホームページを見て、
家の近くの工房を探して、実際に会いに行く。
会いに行くことで、自分用に調整してもらえるというメリットがあるわけです。


さらに、ホームページには作り方まで詳しく載っています。
A4サイズの紙1枚に、イラスト付きでわかりやすく描かれています。
身だしなみを整える道具から、片手でトランプが持てるような娯楽の道具まで
様々なものの作り方が載っているんです。

ただ、そんなに作り方を教えてしまって良いのかなと思いまして、
再び五島さんに聞きました。
「どういう道具・材料でどのような過程で作ったのかと、
そういうところの情報が非常に重要になってきまして、
作成にあたってのノウハウを
他の工房やボランティアグループの人たちにも
伝えていく必要があるだろうということで、横に連携をして、
よそのボランティアがどういうものを作ってるのかと、
うちでもうちの地域のお年寄りにこういうものを作ってみようかと、
そういうきっかけになれば1番役割としては果たしているんだと思ってます。」


作り方を載せることでボランティア仲間を増やそうってことなんです。

現在、ホームページ上には
全国約40箇所の製作所やボランティア団体の情報が載っています。
しかし、その多くが関西や東海、中国地方にあって、関東にはまだ少ないんです。

東京に住んでいる人が大阪に自助具の製作のお願いは出来ますが、
どこに不自由を感じるのか、調整のたびに何度も会いに行くのは大変です。

五島さんは
「どの地域にも必ず物作りの技術や経験を持った人がいるはず、
そういう方がこのホームページを見て、
ちょっと作ってみようかなと思って自助具が広がってくれたら」と話していました。


高齢化が進む中で、自立した生活のためにも自助具はこれから必要になってくるでしょう。
作る人と利用者の輪が広がっていくことを願います。



詳しくはテクノエイド協会のホームページをご覧下さい。

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