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土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!

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土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!

番組からのお知らせ
プロフィール

堀尾正明

堀尾正明(ほりおまさあき)

生年月日:1955年4月24日
出身地:埼玉県
趣味:ゴルフ

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大学在学中に文学座附属演劇研究所に入り、研究生としてミュージカルに出演。81年にNHKにアナウンサーとして入局、初任地はNHK北九州放送局。
東京へ異動後は芸能畑を担当し、95年開始の『スタジオパークからこんにちは』メインキャスターとなり、人気を博す。
00年『NHKニュース10』のキャスターに抜擢され報道番組を担当。その後『サタデースポーツ』『サンデースポーツ』担当に廻りスポーツ畑へ。2002 FIFAワールドカップのメインキャスターを担当。

長峰由紀

長峰由紀(ながみねゆき)
TBSアナウンサー

生年月日:1963年6月28日
出身地:埼玉県
趣味:演劇鑑賞、相撲観戦

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●出身高校:埼玉県立松山女子高等学校
●出身大学:立命館大学 文学部 中国文学科
●身長:153cm
●血液型:O型
●入社年度:1987年

人権TODAY

人権に関わる身近な話題をテーマに掲げて、ホットなニュースをお伝えしています。

国の支援から漏れた病気 筋痛性脳脊髄炎について

放送日:2013年12月21日
担当:清水栄志


重い病気であるにも関わらず、国の支援を受けられない病気がありますが、
きょうはそのうちの1つ、筋痛性脳脊髄炎という病気を取り上げます。
筋肉が痛くなる脳と脊髄の病気のことで、慢性疲労症候群とも呼ばれます。
まず、どのような症状があるのか。
関町内科クリニックの申偉秀先生に伺ったところ
「この病気は、いままで全く健康に問題なく生活を送っていた人が、
突然生活が著しく損なわれるほど激しい疲労感や脱力=通常の疲労ではなく、
散歩に行ったぐらいで1週間寝込むような通常ではない疲労。
2つ目は頭痛や筋肉痛など体のどこかの痛みが疲労によって悪くなること。
3番目は睡眠を十分取っても朝起きた瞬間から疲労が起こる。
=疲労の回復のない睡眠。
最後に思考力と集中力の低下。この4つを必ず持っている。
未だに原因は不明なんですが、
脳と脊髄がやられてこのような病気になったのではないかと
多くの科学者は考えています。」

先生が患者さんに聞いた話では
「毎日が、インフルエンザの初日のような状態。」
つまり、ゾクゾクして頭が痛い、やる気が出なくて眠たい
という症状が毎日続くそうなんです。
一番重症の場合は、身の回りのことは出来ず、
常に介助が必要で、寝たきりとなります。
こういった症状があるにも関わらずこの病気は、
難病指定されていないので医療費助成も受けられず
また、今年4月に施行された障害者総合支援法の
福祉サービスの対象疾患にもなっていません。

かなり深刻な症状だと思うんですが、
なぜ国の支援が受けられないのでしょうか?
ご自身も重度の筋痛性脳脊髄炎を患っている
NPO法人 筋痛性脳脊髄炎の会の篠原 三恵子理事長に
お話を伺いました。

「2つの大きなハードルがあって、患者数が30万人で稀少要件を満たさない。
もう1つ診断基準に客観的な指標がない。
誤診された方がサービスを受けてはいけない、
公平性が保てないと言うことが理由。
これだけの深刻な状況があるので、
OKですよということがない訳ではないが、
他の疾患よりは客観的な指標が整っていないというところがある。」

国の難病に指定されるのは、全国で10万人以下でなければいけないんです。
また、この病気は原因がまだはっきりしないため、
客観的な診断ができないそうです。
また、そもそも一般の人への認知も薄いため、この病気そのものが
間違った認識をされていることも多いようです。
篠原さんのお話によると、
「ずっと間違った情報が報道されてきたので、
今でもこの病気がストレスが原因だとか
慢性疲労が悪化するとこの病気になるとか、
怠けているんじゃないかとか、詐病じゃないかという、
家族からも理解されていない状態で
辛い思いで暮らしている患者さんがたくさんいます。」ということです。
はっきりとした原因は分かっていないんですが
ただ、多くの科学者の研究や報告で、
脳と脊髄が関わっているというのは分かってきました。
しかし、それが分かった現在でも、精神的なものだということで
片付けられたりしている現状があるんです。
ですので、篠原さんたちは患者さんのことや制度の実態を知ってもらう
シンポジウムを開くなど活動を行なっています。
篠原さんは、最後に
「いま出来ることは研究を進めて頂き、
客観的な指標を少しでも多く出して頂くこと。
それからこの現状を分かって頂くこと。
ただ、体力がないために声を上げる事が出来ない。
やればいいと分かっていても他の患者さんも具合が悪くて出来ない。
でも一歩でも前に出るように活動を
続けていかなければならないと思っています。」


これだけ重症なのにも関わらず国の支援を十分に受けられない、
まさに制度の谷間にある病気です。
こうした病気があることを私たちも知る必要がありますし、
もちろん国の支援がきちんとした形で受けられるように
ならないといけないと思います。

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