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パパ達の手はうどん粉だらけに。 |
池田智子リポーターが取材したのは、埼玉県新座市の西堀・新堀コミュニティセンターで開かれている「ダディズクラブ」。学校に行く前の年齢の子供とその父親が参加するイベントです。取材した日は、「パパの力でコシのあるうどんを作ってもらって、仕事のストレスも発散しよう」ということで、「パパの男前うどん」と題して開かれました。参加したのは7組の父親と子供です。
「ダディズクラブ」の開催には、地元のNPO法人「新座子育てネットワーク」が協力しています。母親向けの企画が多いのですが、父親向けも行う理由について、メンバーの佐野育子さんは「30代40代のお父さん達が、気持ちは子供と関わりたい、家族を大事にしたい、と思っていても、ワークライフバランスがとれず、できない状態です。そういうお父さん達を応援しよう、お父さん達が安心して来られる場を作ろう、というわけです」と説明します。
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のし棒で伸ばす。真ん中は池田リポーター |
「ダディズクラブ」は基本は父親と子供だけのイベント。これまでも「キッズが喜ぶあそび歌でロックしよう!」とか、「男の子育てぶっちゃけトーク」などいろいろなテーマで開かれています。
「男前うどんづくり」も母親は食べるところからだけ参加です。子供と一緒に何かするのは久しぶり、というお父さんもいましたが、コミュニティセンターの調理室で、副館長の佐藤さん指導のもと、生地をこねるところは、力のあるパパ達が頑張りました。生地をのばして、切るところからは子供達も参加し、完成したらお母さんも加わって一緒に食べました。
麺はけっこう太めで、コシがあって美味しいうえに、「だし」もお父さんの力作で、池田リポーターも一緒においしくいただいたそうです。最後は家族ぐるみで、おしゃべりを楽しんでいました。
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「パパの男前うどん」完成!出来栄えは? |
奥さんに言われて、今回初めて、しかもしぶしぶと参加したという父親は「初めてうどんを作りましたが、まぁ楽しくできました。普段ママとばっかりなんで、ママっ子なんで、こういう機会に接しないとパパの立場なくなっちゃいますんで」と話します。
母親は子供が赤ちゃんの頃から、ママ友達ができますが、父親はなかなかできません。ふだんできない近所づきあいや、パパ友達作りができる場にもなっていたようです。
「新座子育てネットワーク」は他にもお父さん向けの企画を色々やっていますが、企画を通して知り合った父親達が「お父さん盛り上げ隊」というグループも作っています。これまでも各地で「流しそうめん」や「焼き芋」など父親たちが企画したイベントを行っています。「盛り上げ隊」の一員だという父親は「お母さん達しかつながりがないっていうところがあるんで、イベント通してですが、パパ達が集まってなにかしら地域で盛り上がれることがいいんじゃないかと思います」と話します。地域全体が元気になっていきそうです。
ちなみに「新座子育てネットワーク」の活動は地元新座だけにとどまっていません。父親向けの独自の研修プログラムを色々開発していて、例えば、東京などの企業、つまりお父さんの職場に出向いて、ワークライフバランスや父親の役割などを考えるプログラムを研修として企業にやってもらうことにも熱心に取り組んでいます。
企業でも、地域でも、子育て中のお父さんを応援することを目指しています。