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カバディカバディカバディ! |
夏休み中の7月29日、東京・葛飾区の「かつしかシンフォニーヒルズ」で「ワールドBOX 世界を知ろう」という国際交流のイベントが行われ、小学4年から6年までの20人ほどの子供たちが「世界の遊び」を体験しました。
目をつぶりながら、床に引いた枠通りに「ステップ」といいながら飛んでいくフィリピンの「ステップ イエス」。カナダの「あひる あひる がちょう」という椅子取りゲームのような遊び。陣地の間に置いたスカーフを取り合うパキスタンの「スカーフ取り」など5つの遊びです。
遊び方は日本人のボランティアが教えましたが、インドの「カバディ」は、東京・江戸川区在住のスカルマ・ギュルメットさんが直接教えました。コートの両サイドに分かれて2チームで争い、敵を捕まえたり、逃げたりするゲームですが、敵陣地に入っている間は「カバディ、カバディ」と息が続く限り言い続けなくてはいけません。
子供たちは最初は「カバディ」と言いにくそうにしていましたが、だんだん口も動くようになりました。何度かやるうちにルールも分かってきて、「カバディ、カバディ」と言いながら、元気に走り回っていました。
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遊びを体験した5つの国の国旗について勉強 |
先生役のスカルマさんはインド北部のラダックという地方の出身で、「ジュレーラダック」というNGOの代表として、様々な国際交流を行っています。ラダックはヒマラヤの麓で、標高はおよそ3,500メートル、富士山ぐらいの高さです。この日は遊びの後、スカルマさんが、ラダックに住む人やその生活、文化などをスライドを見せながら紹介しました。民族的にはモンゴル系で、顔は日本人とちょっと似ています。 日陰は昼間でも寒いため、毛糸の帽子をかぶった赤ちゃんの写真が出てくると、「かわいい〜」という声があがっていました。
標高が高いだけでなく、乾燥しているラダックには喉や唇を潤すため独特の飲み物があります。「バター茶」といいまして、お茶の中にバターの他、塩と牛乳が入っています。各家庭でお母さん達が必ず作る飲み物だそうです。
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スカルマさんと一緒にバター茶を作る。 |
子供たちもバター茶作りを体験しました。まずお茶の葉をお湯で煮出した後、高さ60センチくらい、直径10センチくらいの円筒形の容器に他の材料も一緒に入れ、棒で混ぜるんです。できあがったバター茶をみんなで飲みましたが、なんか「不思議な」味がしたみたいです。取材した山口智子リポーターによると、「色はミルクティーみたいで、香りは薬草のような感じ。バターの味はそんなにしない、さっぱりした味だった」ということです。
遊んだり、飲み物を体験したり、ラダックの話を聞いたり。子供たちは楽しみながら、異文化の世界を学んだようです。
このイベント「ワールドBOX」は普段はボランティア団体「かつしか地球人クラブ」が区内の学校に出向いて行っています。これまでには、オーストラリアの先住民族「アボリジニ」の楽器を演奏したり、ロシアのダンスを習ったりしたそうです。
様々な切り口でこれからも世界のことを学んでいってほしいですね。