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土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!

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土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!

番組からのお知らせ
プロフィール

堀尾正明

堀尾正明(ほりおまさあき)

生年月日:1955年4月24日
出身地:埼玉県
趣味:ゴルフ

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大学在学中に文学座附属演劇研究所に入り、研究生としてミュージカルに出演。81年にNHKにアナウンサーとして入局、初任地はNHK北九州放送局。
東京へ異動後は芸能畑を担当し、95年開始の『スタジオパークからこんにちは』メインキャスターとなり、人気を博す。
00年『NHKニュース10』のキャスターに抜擢され報道番組を担当。その後『サタデースポーツ』『サンデースポーツ』担当に廻りスポーツ畑へ。2002 FIFAワールドカップのメインキャスターを担当。

長峰由紀

長峰由紀(ながみねゆき)
TBSアナウンサー

生年月日:1963年6月28日
出身地:埼玉県
趣味:演劇鑑賞、相撲観戦

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●出身高校:埼玉県立松山女子高等学校
●出身大学:立命館大学 文学部 中国文学科
●身長:153cm
●血液型:O型
●入社年度:1987年

人権TODAY

人権に関わる身近な話題をテーマに掲げて、ホットなニュースをお伝えしています。

商店街が地域の介護施設で出張販売

放送日:2007年05月19日
「楽楽屋」の開店の準備中
「楽楽屋」の開店の準備中
埼玉県秩父市の中心部にある「みやのかわ商店街」。「ナイトバザール」などで地域には知られていますが、去年の8月から、「楽楽屋」と名付けた「介護施設への出張販売」を始めたんです。
近藤夏紀記者が取材したのは、5月の中旬に養護老人ホーム「長寿荘」で開かれた「楽楽屋」です。
長寿荘の食堂には、「楽楽屋」と書かれた黄色いのぼりが立ち、テーブルの上に商品が並べられました。買い物カゴやレジも用意されていて、本格的な買い物気分が味わえるようになっています。毎回、食品から衣料品、雑貨までバラエティ豊かな商品を揃えていますが、この日は施設からの要望もあり、お菓子やお茶、カップ麺など食品が中心の品揃え。商店街の4つの店が出品しました。
開店は朝10時。入所しているお年寄り約50人は開店と共に一斉に買い物を始め、「店内」は大混雑。人気のある「うめこぶ茶」などは早いもの勝ちでした。また、車椅子での介助が必要な人はヘルパーさんに付き添われ、ゆっくりと商品を選んでいました。
「このおせんべいだと固いから、やっぱりクッキーにしようか」とか、「あれもこれも欲しいけど、1000円くらいまでにしなきゃ」と、皆さんいろいろ考えながら、買い物していましたが、中には、自宅にいた頃、顔見知りだった商店の方と、レジで会話がはずむ姿も見られました。
「長寿荘」では「外出」の一環として、秩父の街まで車に乗って買い物に行くこともありますが、回数に限りがありますし、体調などもあり、全員が行けるわけではありません。
「楽楽屋」の開店は3回目でしたが、長寿荘の生活相談員の鈴木貴子さんは、「街中に出るのは不便があるので、お店に来ていただいて、“選ぶ”ことで楽しみを持っていただこうというわけです。“選ぶ”力が無くなって、『職員さんにお任せします』ということが増えてしまっているので、“選んで”もらう場を提供しようと思ったんです」と話します。

カゴを持って、買い物を楽しむ
カゴを持って、買い物を楽しむ(最初の混雑が少しおさまったところ)
「長寿荘」では次の週に、生活雑貨を中心とした「楽楽屋」が開店しています。出品する店側も、例えば洋服なら、サイズや色などの要望を事前に聞いて、商品を揃える一方で、「衝動買い」を期待して持っていく商品もあるそうです。近藤記者が取材した日は食品に限っていたので、売り上げは3万円弱でしたが、単価の高い洋服が売れる時など、多いと8万円も売れる時があるそうです。
施設のお年寄りも商店街も元気になる「楽楽屋」なんです。

125店舗が加盟する「みやのかわ商店街」はこれまでも、商店街に人を引き寄せようと新しい取り組みに積極的で、ユニークな地域通貨を発案したり、「ナイトバザール」という夜に開く市を20年間続けたりしています。
「楽楽屋」が始ったのは去年の8月。高齢者や障害者の「買い物代行」のサービスと一緒でした。「みやのかわ商店街振興組合」の島田憲一理事長がある介護施設の職員から、「ものを見たり、選んだりするのが買い物の楽しさ。それをどうにかできませんか?」と話があったのがきっかけだったそうです。「買い物をする人たちはみんないい顔をしています。買い物って楽しいことだったんだと、再認識しました」と島田理事長は話していました。
「楽楽屋」は今後軌道にのったら、出店に便利な新しい車を買うなどの 投資もしたいそうです。
また島田理事長は「どの施設にいっても顔見知りが1人はいるなど、 商店街は地域をつなげる力になっている」と話します。その力を生かして、 「買い物代行」をする商店街の人が高齢者や障害者を「見守る」役割を兼ねたサービスも 「みやのかわ商店街」では始まる見通しです。

  地方の商店街では、地域の高齢化が進み、お客さんが減っているところが多いのですが、これなら、商店街の持つ「ネットワーク」という財産を生かせそうですね。地方での地域活性化の、1つのヒントになるかもしれません。