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ソーラーシステム付き電動車椅子 |
4月1日の人権トゥデイは、「ソーラーシステム付き電動車椅子」について取り上げました。
まず電動車椅子とは、電気で動く車いすだと思えばいいわけですが、身体に障害のある人や、お年寄りが利用しています。
電気の充電はコンセントから、ハンドルやジョイスティックで操作します。
様々なメーカーから三輪のものや四輪のものなど色々な種類が発売されています。
音も静かで運転も簡単、免許もいりません。
そして、この電動車椅子をもっと使いよいものに改良したのが「ソーラーシステム付き電動車いす」なんです。
写真のように電動車椅子に、屋根を付けて、周りを透明なビニールやプラスチック板で囲み、車のような形にしました。
そして、屋根にソーラーシステムを取り付け、太陽の光で動くようにしたんです。
開発した横浜の技術者、山本悌二郎さんに思いついたきっかけを伺うと、この電動車椅子は、傘を差してはいけないと言う規則があり、つまり雨の日は外に出てはいけないと言うことなのか、外に出ざるを得ないときはどうなるのか、と疑問に思い、発明したそうです。
確かに、電動車椅子は、傘を片手で差しながら使用するのは、危険ということで規則で禁じられています。
危険だからと言うのは「一理」ありますが、山本さんのご指摘のように、「雨の日にも出かけなくてはいけない」という方も実際にいらっしゃるわけですから、困る場合もあります。
そこで山本さんは、6年ほど前に、電動車椅子に覆いと屋根を付け、雨でも大丈夫なようにしました。
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1時間置いておけば、5kmは走れる |
そしてせっかくならと、以前から研究していた「ソーラーシステム」も取り付けたんです。
実はこの山本さん、長年ソーラーカーなどの研究、開発をしていまして、ソーラーが付いていない今までの電動車椅子は、一軒家で庭や玄関そばに電動車いすを置くスペースがあれば、充電はしやすいですが、団地やマンションだと、何時間もかかる充電を窓からコードを垂らしておこなうなど大変なんです。
そこで、ソーラーを付けたところ、大好評。
太陽が出ていれば、大体1時間置いておけば、5kmは走れるそうです。
太陽が出ていれば、走行中も充電されますし、出先でも一休みしている間に充電されます。
また、ハンドル近くにあるメモリで、電気がどれくらい残ってるかはすぐに分かるようになっています。
しかし、この「ソーラー電動車いす」山本さんが手作業で作っているため、数が作れません。
現在までに購入した方は7人。
山本さんの元には「助かった、感謝している」というお礼の声が届いているそうです。
また、全国から「自分も使いたいので作って欲しい」という問い合わせが次々と来ているそうです。
また値段が、本体がおよそ30万円の所に、ソーラーシステムが30万円ぐらいかかってしまうため、値段を下げるべく、大量生産へ向けて今、活動中だということです。
この山本さん、今年で何と90歳。
しかし、コンセントの電圧の違う海外への進出も考えており、ソーラーなら出来るとお話しくださいました。
このソーラーシステム付き電動車椅子、もっともっと広がって欲しいですね。